元日本代表監督のアルベルト・ザッケローニ氏が、今シーズン限りでの現役引退を表明したフランクフルトに所属する元日本代表MF長谷部誠に向けて日本サッカー協会JFA)を通じてコメントを発表した。

 現在40歳の長谷部は、2002年に藤枝東高校から浦和レッズに入団しプロキャリアをスタート。2008年1月にヴォルフスブルクに完全移籍を果たすと、その後ニュルンベルクでのプレーを経て、2014年7月からフランクフルトプレーしている。

 ブンデスリーガでの通算出場試合数は現時点で「383」。これは外国人選手としては、元ペルー代表FWクラウディオ・ピサーロ氏(490試合)、ポーランド代表FWロベルト・レヴァンドフスキ384試合)に次ぐ歴代3位の記録となっている。

 また、2006年2月にデビューした日本代表では、歴代7位の国際Aマッチ通算114試合に出場し、2ゴール10アシストをマーク。3度のFIFAワールドカップ201020142018)、2度のAFCアジアカップ20112015)を経験し、AFCアジアカップカタール2011では優勝カップを掲げた。また、2010年からはキャプテンとして長年チームを牽引し続け、2018年7月に代表引退を表明していた。

 そんな長谷部は17日に会見を実施し、今シーズン限りで現役を引退することを発表。これを受け、2010年から2014年まで日本代表を率いたザッケローニ氏は以下のようにコメントを発表している。

長谷部は私にとって“完璧なキャプテン”です。彼の豊かな人間性、優雅な立ち居振る舞い、常に正しい判断力は、まさにリーダーたるもので、30年間にわたる私の監督のキャリアの中でも比類なきものでした。彼と一緒に仕事をすれば、私のメッセージは正確に適切な形で選手たちに伝えられ、チーム内でのコミュニケーションが建設的なものになりました」

「SAMURAI BLLUE(日本代表)の挑戦は彼がいなければ達成できなかったと断言することができます。誠、あなたの献身的な仕事、そして、私やサッカーに対して与えてくれた全てのことに感謝します。日本での素晴らしい日々が終わる日、内田篤人と共に羽田空港に見送りに来てくれたことを忘れたことはありません。誠、あなたは私の息子のようでもありました」

イタリアの我が家はいつでもあなたを歓迎します。近いうちにお会いしましょう。セカンドキャリアでの成功も祈っています」

ザッケローニ氏が長谷部にコメントを発表した(写真は2011年1月のもの) [写真]=Getty Images