真田広之が主演&プロデュースを務め、ハリウッドの制作陣が手掛けるディズニープラス「スター」オリジナルドラマ「SHOGUN 将軍」(全10話/毎週火曜に配信)の第9話「紅天」が4月16日に配信された。かつて姉妹のように育った鞠子(アンナ・サワイ)と落葉の方(二階堂ふみ)、2人の思いが交錯する再会シーンに視聴者の注目が集まった。(以下、ネタバレを含みます)

【写真】「Eye Love You」とは印象激変!妖しくほほ笑む二階堂ふみ“落葉の方”

■「私は、明智仁斎の娘にござりまする」

ジェームズ・クラベルのベストセラー小説を原作に、日本に漂着したイギリス人航海士ジョン・ブラックソーン(按針=コズモ・ジャーヴィス)の視点から吉井虎永(真田)の戦いを描き、英語圏でも高い評価を維持しているハリウッド制作ドラマ「SHOGUN 将軍」。レビューサイトの「IMDb」では、第9話が10点満点中平均9.6点(4月18日昼現在)というハイスコアをたたき出しており、これまでの回で最高の数字を記録するなど、大きな注目が集まっている。

第8話で虎永が降伏を決断し、第9話では樫木藪重(浅野忠信)と按針、鞠子らの一行が大坂城入りする様子が描かれた。大坂を牛耳る大老・石堂(平岳大)、落葉の方の前に出た鞠子は、2人に対し「私の第一の務めは、わが殿にお仕えすること」「私は、明智仁斎の娘にござりまする。私はどこに閉じ込められることも、人質になることも、囚われることもありませぬ」と、虎永に忠義を尽くす誇り高き姿勢を貫いた。そして江戸へと発とうとし、石堂の配下に行く手を阻まれると、なぎなたを手に徹底抗戦の構えを見せた。

■歯が欠けた!渾身のなぎなたシーン

なぎなたを手に、鞠子がたった一人で大坂城の侍たちと対峙(たいじ)するシーンは鞠子の最大の見せ場の一つで、サワイがジャパンプレミアの時に「本気でやり過ぎてなぎなたが半分に折れてしまったり、(歯を食いしばり過ぎて)歯がちょっと欠けていた、そんなシーンがありました」と振り返った場面だ。

侍たちを前にうなり声をあげながらなぎなた一本で向かっていく、鞠子の本気が伝わる壮絶なシーン。視聴者からは「なぎなたの所作も美しく、アンナ・サワイさんが本当にかっこよかった」の声が上がり、日本だけでなく英語圏でも“mariko sama”への共感と感動の声が続々と寄せられた。

■かつての友が…別々の道を歩く鞠子と落葉

幼い頃姉妹のように育った鞠子と落葉の方が言葉を交わす場面では、2人を演じるアンナ・サワイと二階堂ふみの緊張感あふれる演技が視聴者をくぎ付けにした。

「駆け引きをやめにせよ」という落葉の方に、「駆け引きなど、いたしておりませぬ。私には果たさねばならぬ務めがあるだけでござりまする」と落ち着いた口調で答えた鞠子。鞠子が「このようなこと、お疲れになりませぬか」と問えば、落葉の方が「私にどうせよというのか。あきらめて無駄死にせよと?」と応じ、「この争いを終わらせることができるのは、そなただけでござりまする」と鞠子が訴えても、落葉の方は「私にそのような力はない」と言うばかり。

どちらも目に涙をため、表情にも相手を思う気持ちがあふれているにもかかわらず、今やまったく異なる立場にある2人にもはや、分かり合う道は残されていなかった。最後は、鞠子が涙をこらえながら「花は散るがゆえに、花なのでござりまする」と言い残し、聞いていた落葉の方の目から一筋の涙がこぼれ落ちた――。

鞠子役のサワイが番組公式ポッドキャスト<ep.9>の中で「それにしてもふみは本当にすごい」「2人のシーンはとてもほろ苦いんです。最後まで2人はただお互いを思いやっているだけ。彼らはお互いに、相手が目を覚ますことを望んでいるのです」と振り返ったこの鞠子と落葉の方の対話にも、視聴者から衝撃と感動の声が続出。

「鞠子さまと落葉の方さまの対話が苦しくて震えた…」「鞠子と落葉の方の分かり合えない関係性が切なすぎてつらい」「落葉の方が強い女じゃなく、はかない女性だった」「鞠子様と落葉の方様の演技がすごすぎて目が離せなかった」といった声で盛り上がった。

9話クライマックスでは鞠子の身に想像を絶する出来事も降りかかり、「9話はまごうことなき鞠子様回」の声も多数上がった第9話。次回は4月23日(火)にいよいよ、最終話(第10話)が配信される。

◆文=ザテレビジョンドラマ部

切ない表情を浮かべる二階堂ふみ“落葉の方”「SHOGUN 将軍」第9話より/(C)2024 Disney and its related entities Courtesy of FX Networks