CS放送「衛星劇場」にて「笠智衆生誕120年記念特集」が5月に放送決定。小津安二郎監督「東京物語」での主演や、「男はつらいよ」シリーズの御前様役としても活躍した名バイプレイヤー・笠智衆。5月13日(月)に生誕120年を迎えることを記念し、出演作の中から、テレビ初の6作品が放送される。

【写真】「男はつらいよ」にて共演した渥美清&笠智衆

■「父ありき 4Kデジタル修復版(※2K放送)」1942年

放送日:5月2日(木)午前11:35~他

修学旅行中の事故で1人の生徒を死なせ、責任を取り教職を辞した父と、そんな父の誠実な生き方を尊敬してやまない息子との父子のふれあいを綴った人間ドラマ。父と子が釣りをするシーンなど小津美学の重要な要素が数多く含まれた作品で、小津安二郎監督を語る上で欠くことのできない1作。

■「女嫌い」1964年

放送日:5月1日(水)午前11:45~他

製鋼会社に勤める原(笠智)は、三十数年間堅物で通していたが、病気をきっかけに浮気の虫を起してしまう。ある日、かつて庶務課にいて今は新宿のバーに勤めるルミと出会い、京都出張に同伴。そこにルミのヒモと自称する男が現れ原を強請ってきて、友人家族らを巻き込んだ騒動に発展する。

■「南の風 瑞枝の巻」1942年

放送日:5月3日(金)午前11:30~他

朝日新聞に連載された獅子文六の小説の映画化。二部構成の前編。おぼっちゃま育ちで、仕事も長続きせずブラブラしている宗像六郎太(佐分利信)。気分転換に家族とともに訪れた鹿児島で、旧友の加世田(笠智)と再会。加世田は、新興宗教に絡む儲け話を持ち込む。

■「続 南の風」1942年

放送日:5月4日(土)午前11:30~他

二部構成の後編。西郷隆盛を開祖とする新興宗教を布教すれば、金が取れる川の場所を教えるという話は全くの嘘だった。神戸でその真実を知った六郎太と加世田は落胆し、東京には戻らず熊本へ向かう。六郎太の母春乃は、彼を連れ戻そうと許嫁の瑞枝を迎えに向かわせる。六郎太はさらに南方へ向かう船上にいた。

■「鍵を握る女」1946年

放送日:5月5日(日)午前11:30~他

貧しい人々のためのアパートがある。ここの管理人吉田とよ(若水絹子)は十数年前に夫と別れ、女手に娘二人を抱えつつアパートの住人から尊敬されている。ところが家主である高橋(笠智)は、アパートをホテルに切り替えようとしていた。ある日男が、高橋に頼まれたと言って立ち退きの強談判に来る。

■「噂の男」1948年

放送日:5月6日(月)午前11:45~他

北国の山深い炭鉱の町に、何処からかふらりとやって来た松崎英二(佐野周二)。坑内夫となった彼はメキメキと採炭成績を上げ、ヤマの所長藤森(笠智)からも信頼を得た。この町のカフェーの女給春枝(逢初夢子)は英二の亡き戦友の妻で、彼がこの町に来た目的は彼女を不良鉱員らから救うことであった。

■笠智出演「男はつらいよ」も放送

男はつらいよ 旅と女と寅次郎」 放送日:5月6日(月)午後6:30~

男はつらいよ 口笛を吹く寅次郎」 放送日:5月13日(月)午後6:30~

男はつらいよ 夜霧にむせぶ寅次郎」 放送日:5月20日(月)午後6:30~

男はつらいよ 寅次郎真実一路」 放送日:5月27日(月)午後6:30~

男はつらいよ 寅次郎恋歌」(日本語字幕放送) 放送日:5月12日(日)午前8:15~

男はつらいよ 奮闘篇」(音声解説・日本語字幕放送) 放送日:5月17日(金)午前11:45~

「父ありき」4Kデジタル修復版/(C)1942/2023松竹株式会社