三井不動産、三井不動産ビルマネジメント、ピクシーダストテクノロジーズ(以下、PxDT)は4月18日、「VUEVO(ビューボ)字幕透明ディスプレイ」を4月1日日本橋三井タワー1階インフォメーションへ常設したことを発表した。

○VUEVO 字幕透明ディスプレイ

VUEVOは独自開発のワイヤレスマイクと専用のアプリケーションを用いて、聴覚障害や聞こえにくさがある人と聴者をつなぐサービス。VUEVO 字幕透明ディスプレイは、VUEVOで培った技術と多言語翻訳機能、透明ディスプレイを組み合わせて、会話の字幕をリアルタイムで透明ディスプレイの両面に表示可能。透明ディスプレイの両側に字幕を表示するため、対面でのコミュニケーションを円滑にする。

リアルタイムな字幕表示と約100言語の多言語翻訳にも対応し、聴覚障がい者および難聴者との会話だけでなく、外国語での会話においても専用のアプリケーションから操作することで対応できる。
○導入の背景

2024年4月に障害者差別解消法の改定により「合理的配慮の提供」が義務化され、事業者による積極的な対応が求められている。加えて、インバウンド需要の回復に伴い、多言語対応の必要性も増している。

三井不動産は今回、インクルーシブな社会の実現を目指して、障害の有無や言語の違いに関わらず誰もが安心して過ごせる「行きたくなる街」へ向けた試みとして、VUEVO 字幕透明ディスプレイの設置に至ったという。

PxDTが提供する自動音声認識技術と翻訳技術を活用したVUEVO 字幕透明ディスプレイの導入により、聴覚障害者や外国語話者とインフォメーションスタッフのスムーズなコミュニケーションが期待できる。

三井不動産はこれまで、2022年12月と2023年6月の2回にわたって日本橋三井タワーにおいてVUEVO 字幕透明ディスプレイを用いた実証実験を実施し、聴覚障害者だけでなく来日した外国人などからも母国語での会話が喜ばれるなどの成果が得られたとしている。近日中には「東京ミッドタウン八重洲」および「日本橋室町三井タワー」への設置も予定しているとのことだ。
(熊谷知泰)

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