堀未央奈×百瀬拓実、白間美瑠×永田崇人の2組が、期間限定の結婚生活を送るABEMAのオリジナル恋愛番組『私たち結婚しました』の新シーズン『私たち結婚しました 5』が好評配信中だ。

参考:【写真】木村カエラの撮り下ろしカット

 そんな本作を楽曲で盛り上げているのは、歌手の木村カエラ。オープニングテーマには”ウエディングソング”として愛され続けている『Butterfly』が、主題歌には番組のために木村が書き下ろした『DAHLIA』が起用されている。

 今回は木村カエラにインタビューを実施。新曲『DAHLIA』について話を聞くと、「『Butterfly』以外の結婚の曲を書けるか不安だった」と胸中を明かしてくれた。

・『わた婚』主題歌は『Butterfly』以来初の”ウエディングソング”

ーーオープニングテーマとして『Butterfly』が、主題歌に今回のために書き下ろした新曲『DAHLIA』が選ばれました。最初にオファーを受けた時の気持ちを教えてください。

木村カエラ(以下、木村):ありがとうございます。お話をいただいたときは『Butterfly』以外の結婚の曲なんて書けるかなと思いました。

ーーそれはなぜでしょう?

木村:『Butterfly』は結婚する友人にサプライズで贈った曲だったんですけど、今回はせっかく書くのなら「結婚ってこういうものだよね」「こういうふうに2人の愛が育まれていくんだよね」ということをテーマに歌詞を書いてみたいなと思って。ただ、世の中的にも、私自身の楽曲のなかでも、結婚生活のなかで見えてきた恋愛をテーマにした曲って、あまりないんですよね。

ーー実際に、どんなことからインスピレーションを受けて制作されましたか?

木村:もともと花言葉やお花がすごく好きなんです。白いダリアの花言葉は「感謝」「豊かな愛情」という意味を持っていて、結婚式でもよく使われるお花です。なので、白いダリアをテーマに書ければいいなと考えました。

 そこから、私自身の普段の生活を思い返したり、結婚してみてわかった大切なこと、素晴らしいことを散りばめるようにしました。特に2番のAメロの歌詞は、私が結婚生活において大事だなと思っていることですね。

ーー<2人は同じじゃない 今だからこそわかりあえること いつだって信じてる この気持ちだけは 傷つけたりしないで>という部分ですね?

木村:はい。付き合ってる頃は、お互いに合わせることが大事だと思っていました。でも、結婚してから、2人は違う人間だということを理解し合うことの方が大事だなって考えるようになったんです。それをお互いに縛り付けるのではなく、その人の良さを消さずに、一緒に支え合って、相手のすべてを認めて、お互いに信じあって一緒にいることが長続きの秘訣なのかなって。

ーーすごく腑に落ちました。お互いが合わせるのではなく、理解し合うことが大事だと気づいたきっかけはあったのでしょうか?

木村:徐々に気づいていきましたかね。結婚して最初の頃は、多くの夫婦がそうだとは思うんですけど、一緒に生活してみて気づいた時間の合わなさや、だんだんすれ違っていくことが原因で喧嘩をしたこともあるんですけど、そこでたくさん喧嘩をしたから気づけたのかなって。

 ある日、「自分に合わせようとしていただけなのかも」って思ったんですよ。相手のことばかり気にして、ワーッてなる時間も無駄だなって、ふと。それ以降、お互いが楽しく生きるためには「あなたはあなたですもんね」「どうぞご自由に」のスタンスで暮らすようになって、そうなってからは小さいことが気にならなくなって、喧嘩も減りました。

・「モヒカンだったので……」未婚時代も『わた婚』には出られない?

ーー『私たち結婚しました』という番組については、知っていましたか?

木村カエラ:知ってました! 番組が始まったときに、ニュースサイトで芸能人同士がウェディングの格好をして「私たち結婚しました!」というタイトルがついた記事を見て。「え!?」って騙されたんです(笑)。しかも初回だけでなく、2回目のときも。それで、惹きつけるのが上手なタイトルだなと思っていて本編を見ちゃいました(笑)。

ーー実際に番組を見た感想は?

木村:キュンキュンしますよね。美男美女の芸能人同士の結婚生活を覗き見できるなんて、少女漫画を読んでいるようだなって。普段、人のいちゃいちゃしているところを見ることなんて、そうそうないので、気づくとニヤニヤしちゃってて、「自分、気持ち悪いな」と思っちゃいました(笑)。

ーーもしも10代、20代の頃に番組に呼ばれていたら出演していましたか?

木村:えー……若手時代だったら、出演した可能性もあると思いますが……うーん、でも、そもそもキャラ的にオファーが来ない気がするんですよね(笑)。

 いままで参加した方たちってみんなプリンセスのようですけど、私は若手の頃、刈り上げてたり、モヒカンヘアだったりしたので……たぶん呼ばれない気がします(笑)。男性の方が引いちゃうかもなって。

ーー番組内では、いろいろなラブミッションが登場します。木村さんが考えるとしたら、どんなミッションを課しますか?

木村:1日家の中で妻に見つからないように隠れてください、とかですかね。その中で、少しずつ痕跡を残していって、最終的にどこにいるかのかわかるように1日がかりで取り組んでほしいです! もしくは妻が寝るまでマッサージせよ、とか? 自分がやってもらいたいだけですけど(笑)。

・理想の相手は「空気の読み方が一緒な人」

ーー結婚観についてもお伺いしたいのですが、恋愛と結婚の違いとはなんでしょう?

木村:恋愛は自分が満たされることの方が大事な気がします。結婚は、自分が満たされるって感じはあんまりしないですね。お互いに満たすっていうか、相手に与えて相手も与えてくれないと、うまくいかない感じがします。自分が満足できれば良かったのが恋愛で、そうではなくなるのが結婚なのかなって。

ーー木村さんが思う、ベストな夫婦の条件はありますか?

木村:笑うタイミングや悲しむタイミング、感情が動くタイミングが一緒の人同士は合うなと感じます。空気感っていうんですか? 「こういう状況では、そんな風に人と接するんだ」とか、「そこでふざけるんだ」みたいな感覚が一致してる人、空気の読み方が一致してる人がいいなと思います。

ーー最後に、木村さんが考える夫婦円満の秘訣を教えてください。

木村:相手をいつも褒めてあげることが大切だと思います。「こんなに手がボロボロになっちゃってまで、洗い物したんだね」とか「掃除機かけすぎて、腰折れてない?」とか、ちょっとふざけながらでもいいので、男性が女性をお姫様のように扱ってあげるのがコツかなと。

(文・取材=於ありさ

木村カエラ(撮影=林直幸)