漫画やアニメ、ゲームといったコンテンツと並び、いまや日本が誇る文化として、海外でも広く親しまれているコスプレ。3月23日、24日には、世界最大級のアニメイベント「AnimeJapan 2024」が東京ビッグサイトにて開催。前年比132%となる13万2557人が来場し、会場は大盛り上がりとなった。WEBザテレビジョンでは、見どころ満載だった同イベントの中から、屋内外のコスプレエリアを彩ったコスプレイヤーたちにクローズアップ。撮影とともにインタビューも実施し、それぞれの「コスプレに対するこだわり」などを話してもらった。

【写真】「2.5次元の誘惑(リリサ)」ミリエラのコスプレを披露したゆゆさん

■「冴えカノ」「にごリリ」などのヒロインに扮するコスプレイヤーたち

■「冴えない彼女の育てかた澤村・スペンサー・英梨々かえでさん

体のラインがハッキリ見える衣装なのできれいに着こなしたくて、キャラクターの体形に似せることも意識して体を絞ってきました。それともう1点、かわいらしさの中にセクシーさも感じてもらいたくて、網タイツの透け感にもこだわりました。

■「2.5次元の誘惑(リリサ)」ミリエラ/ゆゆさん

体のラインがはっきり見える衣装なので、サイズ感を調整しつつ、きれいに着こなせるように体形の維持にも気を付けました。それとウイッグは、ミリエラのツートーンカラーを再現するために2種類用意して。それらを裁断した上で縫い合わせて、一つにまとめる…という作業にも初めて挑戦しました。あと、結い上げる位置がちょっとでもズレると印象が大きく変わってしまうため、左右のバランスに気を付けながらウイッグをセットした点も、こだわったポイントの一つです。

■「その着せ替え人形は恋をする喜多川海夢(衣装:リズ)/上原りせさん

こだわったのは羽の造形です。羽をはじめ、全身の装飾は購入したものですが、そのままだと衣装の色味と合わなかったので、表面にレザー生地を貼って光沢を出し、“サキュバスっぽい妖艶さ”を演出してみました。

それともう1点、今回のコスプレではアイメークにもこだわっています。ベースに薄いピンクを入れて、その上から立体感を出すために濃いめのピンクを重ね塗りして。さらに目尻と下まぶたにはワインレッドのアイシャドウを濃いめに入れて、目元がパキッと締まるようにしました。

また、つけまつげの使い方にもこだわりがあって、そのまま付けるのではなく、6カットに分けてポイントごとに付け足すようにしています。その上で、目尻には長めの毛束を2パーツ使って重みを出し、そこから目頭に向けて自然にまつげが短くなっていく…という形にして、まつげの長さにメリハリをつけてみました。

ちなみにリズきゅんはサキュバスなので、実際にいたらいい匂いで周りの人たちを誘惑しそうだな…と思い、衣装やウイッグには香水をふりかけてきました。

■「ひきこまり吸血姫の悶々」テラコマリ・ガンデスブラッド/兎丼どんさん

こだわった点は、パニエを履くことでスカートのふわっとした膨らみを再現したところです。シルエットを忠実に再現したかったので、個人的には、なかなかいい感じに仕上がったんじゃないかな…と思っています。

■「かつて魔法少女と悪は敵対していた。」深森白夜/千羽矢さん

まだアニメ化されていない作品で、衣装や武器が出回っていないため、すべて自作で用意しました。衣装は体のラインが見えるデザインなので、ぴったりフィットするようにサイズ感を調整して。その上できれいに着こなせるように、「AnimeJapan 2024」の開催3カ月前から筋トレの回数を増やして、くびれを作ってきました。キャラクターのイメージを損なわないように体作り&体形維持に取り組んだことが、今回のコスプレで一番のこだわりポイントになります。

ウイッグに関しては魔法少女ならではのキラキラ感を出したくて、お団子部分にスパンコールを散りばめました。また、杖の先端の星は浮いている設定なので、浮遊感が出るように調整してみました。なかなか作業のための時間を確保できなかったんですけど、平日の仕事終わりの時間を利用して、何とか完成させました。

■「ニコ超」をはじめ、4月以降もコスプレイベントは続々開催!

こうして大盛り上がりのうちに終了した「AnimeJapan 2024」だが、その直後には早くも「AnimeJapan 2025」の開催決定が発表され、話題になっている。2025年3月22日(土)、23日(日)の2日間、今回と同じく東京ビッグサイトにて実施されるという。

また、それまでの期間にも「ニコニコ超会議2024」(4月27日・28日、千葉・幕張メッセ)、「日本橋ストリートフェスタ2024」(5月12日、大阪・でんでんタウン)、「ホココス2024 ~南大津通歩行者天国COSPLAY~」(5月19日名古屋・南大津通歩行者天国)など、コスプレも楽しめる大型イベントは全国で多数開催予定となっている。

はたしてこれらのイベントでは、どのような漫画、アニメ、ゲームのコスプレに人気が集中するのか? 今のうちからトレンドを分析しておき、会場で答え合わせをするのも面白そうだ。

◆取材・文=ソムタム田井

「冴えない彼女の育てかた」澤村・スペンサー・英梨々/かえでさん/撮影:ソムタム田井