フューチャーとメトロ・ブーミンによるジョイント・アルバム第二弾『ウィー・スティル・ドント・トラスト・ユー』が1位に初登場した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 『ウィー・スティル・ドント・トラスト・ユー』は、4月6日付で1位に初登場した『ウィー・ドント・トラスト・ユー』の2枚組プロジェクトによる続編で、両者のコラボレーションとしては2作目、フューチャー個人の記録としては10作目、メトロ・ブーミンは通算5作目の首位を獲得した。


フューチャー首位獲得アルバム
『DS2』(2015年)
『ホワット・ア・タイム・トゥ・ビー・アライヴ』(2015年)
『Evol』(2016年)
フューチャー』(2017年)
Hndrxx』(2017年)
『ジ・ウィザード』(2019年)
『ハイ・オフ・ライフ』(2020年)
『アイ・ネヴァー・ライクド・ユー』(2022年)
ウィー・ドント・トラスト・ユー』(2024年)
ウィー・スティル・ドント・トラスト・ユー』(2024年)

メトロ・ブーミン首位獲得アルバム
『ノット・オール・ヒーローズ・ウェア・ケイプス』(2018年)
Savage Mode II』(2020年)
ヒーローズヴィランズ』(2022年)
ウィー・ドント・トラスト・ユー』(2024年)
ウィー・スティル・ドント・トラスト・ユー』(2024年)

 Billboard 200でこれまで10作以上の首位を獲得したアーティストは、今回フューチャーが達成したのを含めて以下の10組しかいない。

19作 ザ・ビートルズ
14作 ジェイ・Z
13作 テイラー・スウィフト
13作 ドレイク
11作 ブルース・スプリングスティーン
11作 バーブラ・ストライサンド
11作 カニエ・ウェスト(イェー)
10作 エミネム
10作 エルヴィス・プレスリー
10作 フューチャー

 『ウィー・スティル・ドント・トラスト・ユー』は、初週(2024年4月12日4月18日)ストリーミングが124,500、セールスが2,500、トラックによるユニットは500をそれぞれ記録して、累計127,500ユニットを獲得した。アルバムの週間再生回数は、1億6,257万回を記録している。なお、本作は現時点でデジタル・ダウンロードでのみ購入可能で、CDは4月26日にリリースが予定されている。

 第一弾の『ウィー・ドント・トラスト・ユー』が1位に初登場した4月6日付から第二弾の『ウィー・スティル・ドント・トラスト・ユー』が今週(4月27日付)が1位にを獲得するまでの期間はわずか3週間で、フューチャー自身が『フューチャー』(2017年3月11日付)から『Hndrxx』(2017年3月18日付)で2週連続1位を獲得して以来の最短記録となる。

 また、前作『ウィー・ドント・トラスト・ユー』は今週83,000ユニット(17%減少)を獲得して先週の4位から3位にワンランクアップし、TOP3に2作をランクインさせている。 過去20年間で同じアーティストのアルバムが2作同時にTOP3入りしたのは、今回フューチャーとメトロ・ブーミンが達成したのを含めて以下の7回しかいない。

2016年5月7日~14日付
プリンス
2位『ヴェリー・ベスト・オブ・プリンス
3位『パープルレイン

2017年3月18日
フューチャー
1位『Hndrxx』
2位『フューチャー』

2020年12月26日
テイラー・スウィフト
1位『エヴァーモア』
3位『フォークロア』

2023年12月9日
テイラー・スウィフト
1位『1989 (テイラーズ・ヴァージョン)』
3位『ミッドナイツ

テイラー・スウィフト
2023年12月30日
2位『1989 (テイラーズ・ヴァージョン)』
3位『ミッドナイツ

2024年4月27日
フューチャー&メトロ・ブーミン
1位『ウィー・スティル・ドント・トラスト・ユー』
3位『ウィー・ドント・トラスト・ユー』

 第一弾の『ウィー・ドント・トラスト・ユー』は、今週の集計期間初日の4月19日にCDがリリースされて、7月にはアナログ盤の発売が予定されている。

 初登場から2週連続で1位を獲得したビヨンセの『カウボーイカーター』は、前週から24%減少の98,000にユニット数を落とし、今週2位にダウン。3位は前述の『ウィー・ドント・トラスト・ユー』がランクインして、モーガン・ウォレンの『ワン・シング・アット・ア・タイム』(71,000ユニット / 1%減少)は先週の5位から4位にランクアップした。

 ノア・カーンの『スティック・シーズン』は、今年の2月9日にリリースしたデラックス盤『スティック・シーズン(フォーエバー)』のアナログ盤4種とCDがリリースされたことで前週から14%増加の51,000ユニットに上昇し、先週の8位から5位に順位を上げている。

 続いて今週6位には、4月12日にリリースされたリンキン・パークのベスト盤『ペイパーカッツ(シングルス・コレクション 2000-2023)』が初登場して、通算11作目のTOP10入りを果たした。

2位『ハイブリッドセオリー』(2000年)
2位『リアニメーション』(2002年)
1位『メテオラ』(2003年)
1位『コリジョン・コース with ジェイ・Z』(2004年)
1位『ミニッツ・トゥ・ミッドナイト』(2007年)
1位『ア・サウザンド・サンズ』(2010年)
1位『リヴィング・シングス』(2012年)
10位『リチャージド』(2013年)
3位『ザ・ハンティング・パーティー』(2014年)
1位『ワン・モア・ライト』(2017年)
6位 『ペイパーカッツ』(2024年)

 『ペイパーカッツ』の初動ユニットは44,000で、その内訳はストリーミングが23,000(全20曲で3,204万回)、セールスが20,500、トラックによるユニットは500だった。本作は、4月12日にデジタル・ダウンロード、CD、カセットテープ8種類のアナログ盤がリリースされ、セールスを強化している。

 『ペイパーカッツ』に収録されたタイトルのうち、14曲がオルタナティブ・エアプレイ・チャートでTOP10入りして、うち10曲が1位を獲得している。

 先週6位にデビューしたベンソン・ブーンのデビュー・アルバム『ファイアワークス&ローラーブレーズ』は、25%減少の43,000ユニットに下降して7位にダウン。以下、シザの『SOS』(40,000ユニット / 1%増加)が10位から8位、モーガン・ウォレンの『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』(40,000ユニット / 1%増加)は11位から9位にそれぞれ順位を上げて、アリアナ・グランデの『エターナルサンシャイン』(40,000ユニット / 17%減少)は先週の7位から10位にランクダウンした。


Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは4月26日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『ウィー・スティル・ドント・トラスト・ユー』フューチャー&メトロ・ブーミン
2位『カウボーイカータービヨンセ
3位『ウィー・ドント・トラスト・ユー』フューチャー&メトロ・ブーミン
4位『ワン・シング・アット・ア・タイム』モーガン・ウォレン
5位『スティック・シーズン』ノア・カーン
6位『ペイパーカッツ(シングルス・コレクション 2000-2023)』リンキン・パーク
7位『ファイアワークス&ローラーブレーズ』ベンソン・ブーン
8位『SOS』シザ
9位『デンジャラス:ザ・ダブル・アルバム』モーガン・ウォレン
10位『エターナルサンシャイン』アリアナ・グランデ

【米ビルボード・アルバム・チャート】フューチャー&メトロ・ブーミンのジョイントAL第二弾1位、リンキン・パーク初登場6位