新車販売はN-BOXとカローラが相変わらず絶好調だが……じわり「ホンダの登録車勢」が勢いを増していた!

この記事をまとめると

■2024年3月単月の自販連と全軽自協から通称名(車名別)販売ランキングが発表された

ホンダN-BOXトヨタ・カローラシリーズの売り上げが本調子とはいえない数値だ

トヨタ・プリウスは納期が早まっているほか、ホンダ車は売り上げを伸ばしつつある

3月に売れたクルマはどれだ!?

 自販連(日本自動車販売協会連合会/登録車)、全軽自協(全国軽自動車協会連合会/軽自動車)からそれぞれ2024年3月単月の通称名(車名別)販売ランキングが発表された。軽自動車も含む総合ランキングでトップとなったのはホンダN-BOXであった。

 単月締めで2万台以上となったのは2023年11月以来と久しぶりだ。ただし前年、つまり2023年3月比では73.2%となっており、結果的に2023事業年度締め(2023年4月~2024年3月)での年間新車販売台数トップになったとはいえ、新型は先代に比べると元気のない様子が続いているように見える。

 総合ランキング2位で登録車トヨタ・カローラとの差が2000台弱、軽自動車のみのランキングでの2位となるスズキ・スペーシアとの差が約3000台弱なので、カローラセダン、ツーリング、スポーツ、クロス、アクシオ、フィールダー)の販売実績のほうが注目に値するかもしれない。それでもカローラは前年比88.0%というから本調子が出ていないことになる。

新車販売台数の数字を見たら意外なブランドが猛追してきていた

 調子がいいのは、トヨタ・プリウスとなるだろう。本稿執筆時点で納期を調べてみるとPHEVプラグインハイブリッド車)がやや早いものの、HEV(ハイブリッド車)は2024年中に納車になるかならないかといったところとなっている。一時は「納車まで数年かかる」といった時期が続いていたことに比べると販売現場でも、「納期がずいぶん早まった」として熱心な販売促進活動ができるようになったとのことであった。プリウスの販売台数は1万台強となり、前年比114.8%なので生産状況も好調に推移しているとみていいだろう。

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ホンダ車の勢いが増してきた!

 ホンダステップワゴンが前年比278.4%で登録車のみで9位、ヴェゼル153.7%で8位となっている。本稿執筆時点で調べるとホンダ車全体の納車状況はかなり改善されていた。前述したステップワゴンで3カ月以上、ヴェゼルでは2カ月以上とほぼ平常時と変わらない納期となっていた。登録車に関してはアコードオデッセイ、WR-V、ZR-V以外は納期に関しては気にすることなく商談ができそうだ。

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 軽自動車は4カ月以上かかるとしているが、先行発注しているもので希望仕様があればそれほど待つ必要はないようである。

 3月末に正式発売となったWR-Vだが、廉価グレードのXに受注が集中しており(とくに唯一の標準色クリスタルブラックパール)、このXグレードがとくに待たされるようだが、それでも半年ほど待てば納車となるようだ。

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 軽自動車に関しては、毎年事業年度末となる3月はとくに販売台数を伸ばすダイハツ車が軽自動車のみでのトップ10圏内に1台もいないという珍事が発生している。不正問題による出荷停止が多くの車種で続いており、いよいよ流通在庫も底をついた状況だったので仕方ないところではあるが、すでにほぼ出荷停止は解けているので、今後は自社届け出なども積極的に行いながら猛追してくるかが大いに注目することができよう。

新車販売台数の数字を見たら意外なブランドが猛追してきていた

 話は変わるが、4月になってスタートした新年度は、路線バスの路線廃止や減便、スーパーでの顕著な欠品など、「2024年問題」の影響が出てきている。完成した新車の工場からの出荷はトラック輸送がメインとなるので、今後2024年問題がどのような影響をもたらしていくのかも気になるところである。

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新車販売はN-BOXとカローラが相変わらず絶好調だが……じわり「ホンダの登録車勢」が勢いを増していた!