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イギリスの羊飼いが、雄羊の攻撃性を抑えるために人間のボディスプレーを使用する対策を発見した。羊飼いたちのSNSグループの間で広まった情報だという。『UPI』や『ウォール・ストリート・ジャーナル』などが伝えている。

 

■羊の攻撃を抑える効果

イングランドノーフォークサフォーク県境で羊を飼育しているサム・ブライスさんは、Facebookのグループ「Ladies Who Lamb」のメンバーから、ある特定メーカーの男性用ボディスプレーに暴れる雄羊を鎮める効果があると教えられた。

その商品は、ユニリーバがイギリスなどで展開している男性用化粧品ブランド・LynxAXEディスプレーアフリカだという。

このスプレーは、雄羊同士の攻撃性の原因となるホルモンのにおいを覆い隠す効果があるそうだ。

 

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■スプレーで羊の喧嘩減る

使用方法は、雄羊の背中や腹部に直接吹きかけるだけ。ブライスさんは、強い香りのボディスプレーを羊に使用するようになってから、「揉め事や喧嘩はなくなった」と語る。

この方法は羊飼いの間で知られることとなり、イギリス国内のみならず世界中に広まりつつあるという。

ディスプレーには、アルコール、香料、防腐剤などが含まれており、強烈な人工的な香りが雄羊の攻撃性を抑える効果があるようだ。

 

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■子羊の里親探しにも一役

ディスプレーの恩恵は雄羊の攻撃性抑制だけにとどまらず、雌羊にも効果がある。

サフォークで羊飼いをしているケイトリン・ジェンキンスさんは、AXEディスプレーアフリカを使って、捨て子羊に里親の雌羊を見つける際にも役立てている。

雌羊はにおいで子羊を識別するため、スプレーの強い香りで騙され捨て子を自分の子と勘違いする。ジェンキンスさんによるとにおいの弱いスプレーは効果が薄いため、常に香りの強い同商品を使用しているそうだ。

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