新入社員が希望する職種に配属されるか分からないことを、カプセルトイの「ガチャガチャ」になぞらえた「配属ガチャ」が昨今話題を集めている。「配属ガチャ」を前提とした採用について、学生はどのように考えているのか。インタツアー(東京都港区浜松町)が調査を実施した。

【画像】配属先の告知が遅い、辞退する?

●「配属ガチャ」嫌すぎる! 就職先選びへの影響も

 配属先を知りたいタイミングについて、最も多い回答は「内定通知~内定式」となり、65.1%と半数以上に上った。「内定式後~入社式」(16.7%)、「入社研修の間」(3.8%)と続き、「希望なし」とした人はわずか2.6%だった。「事前に分からないとエントリーしない」とした人は11.8%となった。

 内定式までに配属先を知りたい人は合わせて76.9%と8割近くが、より早期に配属先を知りたい希望が強いことが分かった。

 配属先の告知が希望の時期よりも遅い場合「内定承諾保留や内定辞退の要因になる」とした人は29.9%、「内定辞退を検討する要因になる」とした人は31.1%となり、合わせて6割以上が志望度へ影響があるとした。

 また「内定式までに配属先を知りたい(内定通知~内定式)」とした人だけに絞ると、「内定承諾保留や内定辞退の要因になる」とした人は33.9%、「内定辞退を検討する要因になる」とした人は35.6%となり、合わせて7割に上った。より早期に配属先を知りたい人ほど、志望度への影響も大きくなる傾向となった。

 同社は「売り手市場の影響を受けて内定承諾後でも辞退する学生が増加しており、配属先の告知時期は最終的な入社の決断要因となり得る」とコメントした。

●「希望の勤務地でなければ辞退する」という人も

 「希望の勤務地でなければ辞退する」とした人は43.0%を占めた。また、勤務地を限定できる「地域限定社員」について、「エントリーする可能性がある」とした人は30.1%、「興味がある」とした人は29.6%と前向きな反応が6割近くを占めた。一方で「地域限定社員については知らない」と回答した人も約2割に上り、地域限定社員の雇用制度については、まだ認知が拡大している途上と考えられる結果となった。

 部署や職種について、「希望の部署・職種でなければ辞退する」という回答は36.0%となり、勤務地や配属先についての回答と比較すると、部署・職種へのこだわり度は低いことが分かった。

 学生は「ジョブ型雇用」についてどう考えているのか。「ジョブ型雇用にエントリーする可能性がある」とした人は24.2%、「ジョブ型雇用に興味がある」とした人は30.6%となり、ジョブ型雇用について関心がある人は5割を超える結果に。一方、「ジョブ型雇用については知らない」という回答は31.2%に上り、選択肢としてはいまだ拡大の途上であると考えられる。

 調査は1月22~31日にインターネットで実施。25・26・27卒の大学生958人から回答を得た。

「配属ガチャ」についての意識調査(写真AC)