クルマの事故で散らばった破片は「基本的に当事者」が片付ける必要あり! ただし勝手に「持ちかえる」「捨てる」はNGなワケ

この記事をまとめると

■事故現場で無数に飛散するクルマの部品は基本的には当事者が片付ける必要がある

■もし当事者が救急搬送などでその場にいなければ同乗者や急行した警官が掃除する

■細かな破片は道路を管理するパトロール隊が来るのを待たなければならない

事故で散らばった破片は誰が片付ける?

 交通事故を起こすと、クルマに取り付けられていた部品が外れたり、破損した破片が道路に散乱したり、細かく砕けたパーツが飛散したりすることがあります。道路に散らばってしまったクルマのパーツや破片などは誰が片付ければよいのでしょうか。今回は、交通事故の際に散らばってしまったクルマの破片の処理について解説します。

交通事故により散らばった破片は基本的に当事者が片付けるが……

 交通事故により散らばってしまったクルマの破片は、基本的に事故の当事者が片付けます。クルマの運転者は交通事故を起こしてしまったときに、負傷者を救護する義務があるだけでなく、道路における危険を防止(二次事故を防止)する措置を講じなければなりません。そのため、原則として事故の当事者がクルマの破片や散らばったパーツを片付けることとなります。

事故で散らばったクルマの破片は勝手に持ち帰ったり捨てたりしちゃダメ

 ただし、交通事故によっては、事故の当事者が緊急搬送されたり、命を落としてしまったりすることがあります。このような場合には、同乗者が道路における危険を防止する措置を講じなければなりません。もし、二次事故防止の措置を講じることができる同乗者がいない場合には、現場にかけつけた警察官が道路の危険を防止するために、破損物や車両などの移動をします。

事故で散らばったクルマの破片は勝手に持ち帰ったり捨てたりしちゃダメ

 また、交通事故によっては、警察が破損した部品やパーツを証拠品として押収することがあるため、交通事故によって飛散した部品や損傷したパーツは、勝手に捨てたり持ち帰ったりしないようにしましょう。

当事者には二次事故を防止する義務がある

細かな破片は道路管理者が清掃時に片付けることが多い

 交通事故によって破損したクルマのパーツのなかには、細かく砕けてしまうものもあります。このような細かく砕け散った破片は、事故現場で当事者が回収することが難しいでしょう。そのため、道路における危険がなくなる程度まで当事者が事故現場を片付けたら、道路が清掃されるまで待つこととなります。

事故で散らばったクルマの破片は勝手に持ち帰ったり捨てたりしちゃダメ

 道路の清掃は、道路を管理する管理者(国、都道府県市町村高速道路会社など)が行っています。ただ、実際に清掃しているのは、道路上で見かける黄色い車=パトロール隊とも呼ばれる人たちです。この道路の清掃や維持・補修などを行うパトロール隊は、一般道路や高速道路などで見かけることがあるため、見たことがある方も多いのではないでしょうか。

事故で散らばったクルマの破片は勝手に持ち帰ったり捨てたりしちゃダメ

 道路のパトロール隊は、低速走行しながら道路の状況をじっくり観察しています。つまり、単にゆっくり走行しているのではなく、道路に損傷や危険がないかなどを観察しながら走行しているのです。私たちが日々道路を安全に利用できているのは、パトロール隊の方々が道路の安全を守ってくれているからだといえるでしょう。

二次事故を防止するためにも破片はしっかり処理する

 交通事故によって飛散したクルマのパーツは、二次事故を誘発してしまう危険性があるため、当事者がしっかりと片付けなければなりません。

 交通事故の現場で、クルマのパーツをある程度片付けると、「こんなもんでいいか」と思ってしまうかもしれませんが、クルマを運転する立場で考えると、小さな破片がクルマに大きなダメージを与えることを簡単に想像できます。そのため、どんなに小さな事故であっても事故現場の片付けと警察への通報は確実に行いましょう。

事故で散らばったクルマの破片は勝手に持ち帰ったり捨てたりしちゃダメ

事故で散らばったクルマの破片は勝手に持ち帰ったり捨てたりしちゃダメ

クルマの事故で散らばった破片は「基本的に当事者」が片付ける必要あり! ただし勝手に「持ちかえる」「捨てる」はNGなワケ