韓国で、発車時刻になっても、びくとも動かない地下鉄が出た。もちろん後続は遅延というか前の駅にたまってしまう。 地下鉄の故障か、ケガ人や病人の運搬のためか、善意で考えると止まっている理由はそのくらいだ。

 しかし、動かない理由は「宗教の布教活動」だった。地下鉄をはじめ電車などの公共交通機関は一種の密室だ。1両の中でやられれば他の車両に移れるが、全部の車両で同時多発的に「布教」が行われると、それはすごく怖いことになる。

 車内放送では「布教活動をやめてください。布教活動している人を降ろしてください」が何度も何度もながれるが、状況は改善しない。「このまま続けるなら、地下鉄を発車しません」。運転手もイチかバチかの手に出た。 宗教活動を行っている本人は、それがどれだけ迷惑か理解できないから、やめるというか、他人の指示など受けない。その他の乗客は急いでいる人もいるだろう。多少強引でも力づくで、布教している者を車外に追い出すことをする。しなければならない。「地獄に落ちるぞ」とか言われても、時間通りにつかないと仕事が地獄を見る。

 韓国の鉄道安全法や鉄道安全法施行規則では、鉄道従事者の許可なくして、布教はもとより、寄付の依頼や物品販売、チラシやサンプルの配布、演説や勧誘は禁じられている。 そして、車内で、乗客の迷惑になる行為が行われていれば、運転士の裁量によって、運行を停止することができる~できないとPTSDになる乗客も出る。

 それでも、列車内での宗教布教行為は、韓国ではそんなに珍しいことではない。迷惑行為のトップだ。ちなみに二位は酔っ払い同士の乱闘。

 この国では、まっとうな理屈は通じない。

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