藤の樹をモチーフにしたハンドメイドのランプが、「めっちゃリアル」「見事な藤棚」とX(Twitter)で話題になっています。思わず見とれてしまう美しさだ……。

【画像:リアルで美しい藤の樹ランプ】

 作者はハンドメイドクリエイターのあいろさん。リアルな造形にこだわった花のプラバン細工を制作・販売しています。藤の樹ランプはプラバンクラフトの博覧会「プラバン博」(4月25日~27日)に出展予定の作品で、「持てる技術すべてを使った」という大作。完成した作品の写真を投稿したところ、2万1000件以上の「いいね」が寄せられました。

 ランプはしなやかな蔓からいくつもの花房が垂れ下がっているデザイン。淡い紫のグラデーションが美しい花房は、本物の花のような柔らかさを感じさせます。みずみずしい葉やざらりとした蔓の質感も、びっくりするほどリアル……!

 ライトをつけると花の間から光があふれて幻想的な印象に。お部屋にあったら夜が待ち遠しくなりそうです。

 投稿を見た人からは「こんなこともできるんだ」「なんて風雅な」「センスも技術も凄すぎる」と称賛の声が続々と集まっていました。

 あいろさんは以前から藤の花をモチーフしたランプを制作していますが、ブラッシュアップを重ねて今回の藤の樹ランプを作り上げたといいます。

 藤の花は以前と同じくプラバン製ですが、スジ彫りを施して花びらの皺を表現したり、花びらの付け根にグラデーションをかけたりと、細部まで工夫を凝らすことで、より美しくリアルな仕上がりに。花びらの作りには特にこだわっているそうで、「遠目で見る分にはスジ彫りはほとんどわからなくなってしまうのですが、近くで見ても本物らしくなるようにしっかりと作りこみました」といいます。

 葉は花同様プラバンで作ることも考えたものの「花と雰囲気が同じになりすぎて逆にメリハリがなくなってしまった」とのことで、試行錯誤の末、今回は透明度が高くなる樹脂粘土「すけるくん」を使用。花を引き立てられるよう色や透明感を調整したほか、1枚1枚葉脈をつけて仕上げているそうです。

 また、普段は真鍮パイプを使っているという枝部分も、自然素材を使うことでリアルさを追求。針金を芯材にしてライト用の電線を配し、ヤナギリースをばらして絡めることで、藤の樹らしい質感を再現したのだとか。ライト部分もLEDパーツを自作することで、以前の作品にあったワイヤー部分をなくし、よりすっきりとした見た目に仕上げています。

 藤の樹ランプは展示用の作品で残念ながら販売の予定はないそうですが、あいろさんは「今後作家として活動していくなかで、制作の体制がもう少ししっかりしてきたら、こういった大型の作品の販売もしてみたいです」とコメントしています。あいろさんの作品はBASEで不定期で販売されています。

リアルで美しい藤の樹ランプ