「押してダメなら引いてみろ」という言葉があるが、ときには「押してダメならさらに押せ」といった具合に、パワーが全て解決してくれるケースも珍しくない。

現在X上では、職務質問を受けた男性の「パワー系すぎる防犯対策」が話題となっているのをご存知だろうか。

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■警察官も思わずドン引き

今回注目したいのは、YouTuber「PDS株式会社」こと、ペイン・ダンテ・将之介が投稿した1件のポスト。

ある晩、職務質問を受けたダンテは「今日職務質問されて自転車確認されたときに、防犯対策で食べたガム貼ってて7年チャリ盗まれてないんですよって自慢したら苦笑いで引いてた…」「どんな防犯よりも優れてるのに、分かってくれなかった」と、当時の悲しみを綴る。

自転車ガム

ポストに添えられた画像を見ると、大量のガムがハンドルに付着した自転車の様子が確認できたのだ。

 

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■評価が見事真っ二つに

「肉を切らせて骨を断つ」の同義語となる、「ガムを貼りつけチャリ守る」というパワー系なスタンスはX上に衝撃を与えており、件のポストは投稿から2日足らずで3,000件ものリポストを記録。

他のXユーザーからは「これなら誰も持っていかないわ…」「汚いけど、これくらいしないと盗むやつは盗む」「7年同じ自転車使ってるのはスゴい」「盗っ人に『盗みたくない』と思わせるのが、最高の防犯なのかも」といった称賛の声が、多数寄せられていた。

自転車ガム

一方、常人の理解を超えた防犯対策に戦慄する人も少なくなく、「警察官の変なやつを見つける能力スゴいな」「警察ちゃんと仕事してて偉い」「自転車より大切なものを失ってるだろ!」などの指摘も確認できる。

そこで今回は、警察官ならびに世のXユーザーをドン引きさせた防犯対策の詳細について、ダンテ本人に話を聞いてみることに。その結果、とんでもない舞台裏が明らかになったのだ。

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■それにしてもこの男、ノリノリである

写真を見る限り、ハンドルの右クリップに夥しいガムが付いているが、ダンテはこれをやんわり否定。「(ハンドル)全部に付いてます。左側のガムは6年ぐらい経ってるので、黒くなってます」と、とんでもない爆弾を投下してきたのだ。

14万円もするという電動自転車にガムを貼った経緯については「焼肉屋でもらったガムを、無意識に貼り始めたからです!」「あと自転車をよく盗まれてて、東京だと鍵をかけても盗まれるし、家のガレージに入れても盗まれて、怒りが収まらなかったことも影響していると思います!」と、元気いっぱいな回答が。

ここまでの時点で既に、ヘビー級ボクサーのストレートを数発受けたような感覚があるが、ダンテにとってはジャブに過ぎない。

職質を受けた経緯については、「朝のジム帰りに止められて、しょっちゅう職質されるので覚えてもらおうと思い、『このハンドルに付いてるの、僕のDNAです』って伝えたら『えっ?』って聞き返されたので、『僕が噛んだガムが付いてるんで、僕のチャリですよ』って伝えたら『へー』って感じで、そっけない対応をされました!」と語っており、警察官のリアクションに不満を感じている様子。

そこで「ガム付けてるお陰で、一度も盗まれたことないんですよ!」とその利点を力説するも、警察官は苦笑いだったという。

 

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■メリットとデメリットを聞くと…

自転車が盗まれない」というメリットがあることは間違いないが、それ以上にデメリットが多すぎるように感じられる件のテクニック。

メリットについて、ダンテからは「自転車が盗まれないことと、数年前に食べたガムを懐かしめることです!」と、ガムに向けた郷愁と憐憫の思いを感じさせる、感受性豊かな回答が得られた。

なお、デメリットは「カゴにリュックを置くとガムが付着する」「女性に見せるとキモがられる」の2点だそうで、大切な自転車を守れると思えば、微々たる弊害…なのだろうか?

自転車の盗難に悩まされている人は、話題の対策法を覚えておくと、どこかで役立つかもしれない。

 

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■執筆者プロフィール

秋山はじめ:1989年生まれ。『Sirabee』編集部取材担当サブデスク

新卒入社した三菱電機グループのIT企業で営業職を経験の後、ブラックすぎる編集プロダクションに入社。生と死の狭間で唯一無二のライティングスキルを会得し、退職後は未払い残業代に利息を乗せて回収に成功。以降はSirabee編集部にて、その企画力・機動力を活かして邁進中。

X(旧・ツイッター)を中心にSNSでバズった投稿に関する深掘り取材記事を、年間400件以上担当。ドン・キホーテハードオフに対する造詣が深く、地元・埼玉(浦和)や、蒲田などのローカルネタにも精通。

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