3月~4月のこの時期は、異動する、退職する人、立場が変わる、受け持ちの変更、同僚の入れ変わりetc…多かれ少なかれ、何らかの変化がある時期です。その変化に伴う、さまざまな感情・気持ちが一人ひとりの教職員の中にきっとあるはず。今の教職員の気持ちを聞きました。

アンケートの概要

■対象  :全国の小~高校年齢の児童生徒が通う一条校に勤務する教職員
■実施期間:2024年3月11日(月)~2024年4月11日(木)
■実施方法:インターネット調査(実施時の設問はこちら
■回答数 :45件

アンケート結果

Q1. 年度切り替えの変化の時期、今抱いている感情を以下のリストから選んでお書きください。
※いくつでも結構です。
※相応しいものがなければリストに載っていないものを書いていただいても構いません。


※出典:https://nvc-u.jp/

回答のテキストマイニング結果


新年度を迎える時期の気持ちとしては、「不安」「心配」「疲れる」「へとへと」など、気がかりな気持ちや心身の疲労を感じさせるワードが多く選ばれる傾向がありました。同時に、「あたたかい」「寂しい」「ドキドキ」などのワードを選んでいる人もおり、別れの寂しさと新年度への期待が入り混じっていることが伺えます。

Q2. 年度切り替えの変化の時期、今抱いている感情とその感情がどこから来ているのかを教えてください。(過去や現在の状況・環境・出来事、願いやニーズなど)

<異動や人事に関する不満と不安>

・修了式から年度はじめまでの間は、来年度の配置がまだ分からないため、宙ぶらりんな気持ちになります。同僚との腹の探り合いも、落ち着きのなさの原因です。もっと管理職と話をする機会があって、どんなことがやりたいのかを聞いてくれるなら、こういう気持ちにならないのかもしれないですが、基本的に管理職はあまり話は聞いてくれません。何がやりたいのかなどは、時間をかけて聞かないと出てこないものだと思うのですが……。個人の希望をしっかり聞いた上で、来年度の組織編成をやって欲しいなと毎年思います。【小学校・教員】

・来年度の校内人事がどうなるのかわからないと、自分の立ち位置が分からず不安になる。
部活動の顧問をもちたくないと希望しているが、毎年職員が減り、部活数は変わらない。来年度もこの生活が続く、もしくは今以上に厳しい状態になるのかと思うと気が重い。【中学校・教員】

<業務負荷とストレス>

・年度末に向けて、通知表の作成、要録の作成、諸々に必要な所見の嵐……とにかく圧倒的に業務量が多くてへとへと。【小学校・教員】

・なんとかギリギリにやらなければならないことを年度末までに仕上げたが、通勤時間も長く、仕事もなかなか終わらないので、疲労感が半端ではなかった。また、本来やりたい事ができないところで、周りにもなかなか理解者がいないので、無力感が大きい。【小学校・教員】

<新年度への期待と不安>

・初めて3年間担任した生徒たちの卒業式を終えて、次の年度に向けて気持ちが切り替わっている。次がこの学校で働くのが5年目かつ1年生の担任をするのも2回目ということで、なんとなく見通しが持てているし、自分が学年や学校の中で中心としてがんばっていくのだという気持ちも強い。学年主任の先生が尊敬と信頼できる人で、また同じ学年で働けるというのも自分にとって大きな安心材料。一方で、初めて同じ学年で働く先生や異動されてくる先生も多いので、どんな学年教師集団になるのか、チームワークがうまくいくだろうかという点においては少し不安と緊張がある。【中学校・教員】

<学校や教職員の関係に対する不満や懸念>

・職員が入れ替わったのに、その忙しさから十分に知り合う時間もとれず、毎年お互いのことがよくわからないまま始業式を迎えます。また、管理職との面談も十分に行われず、自分が組織でどのような役目を期待されているのかなどもわかりません。そういう状況だと、発言力のある先生だけが目立って、そうじゃない先生が何も言えなくなるんですよね。学級とおなじように、最初の1週間は教職員同士が出会う期間にしてくれたら本当にいいのですが……。【小学校・教員】

<教育委員会や学校の方針に対する疑問や不満>

・「誰も取り残さない」「先生が働きたいと思う」自治体を謳っているが、何やかんやとこじつけてのビルドアンドビルドにこれらのキーワードと現場が早速取り残されており、年度末から絶望的な気分になっている。【小学校・教員】

・大人にとっても子どもにとってもwell-beingな学校を目指したいが、変えることを拒むベテランが多く、、意見を無視されることで無力感を感じる。誰のため、何のためが抜けていて、大人のための学校になっている気がして仕方ない。校内人事も声の大きい人が優先される傾向にあり、大変なことは何も言わない人や若手に押し付けるような人事になりがち。そこに不安や絶望感がある。【小学校・教員】

疲労や不安、ストレスを感じている言葉が多く集まりました。その理由としては、「希望した人事が通らなかった」「新年度の人事がわからず準備ができない」「年度末の業務が多く、新年度に向けた準備ができていない」など、人事や業務量についての内容が多くあがっていました。また、教職員間の関係構築が十分にできていないことや学校の運営方針が、ストレスの原因になっていることが伺える回答もありました。一方で、1年間を終えた達成感や新年度に向けた期待など、前向きな気持ちを表す回答も多く集まりました。

※WEBメディア「メガホン」の記事( https://megaphone.school-voice-pj.org/2024/04/post-4696/ )より、自由記述の内容がご覧いただけます。また全回答がデータもDLしていただけます。

運営団体:NPO法人 School Voice Project


学校現場の声を「見える化」し、対話の文化をつくるプロジェクト。児童生徒も教職員も「自分の思いや声には価値がある」「私には現実を変えていく力がある」と実感できる学校づくりのために、教職員WEBアンケートサイト「フキダシ」と学校をよくするWEBメディア「メガホン」の運営、政策提言・ロビイング活動を行なっています。

【団体名】NPO法人 School Voice Project
【代表理事】大野 睦仁
【設立】2022年8月19日
【所在地】〒103-0004 東京都中央区日本橋二丁目28番4号 日本橋CETビル2階
【問い合わせ先】 https://school-voice-pj.org/contact.html

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