2月22日日経平均株価が34年ぶりにバブル絶頂期以来の史上最高値を更新した。物価高騰で生活への影響が見られる中、今回の株価の上昇は給与にどれほどの影響を及ぼしたのか。また、人々は投資についてどのように考えているのか。金融サービスを提供するWeCapital(東京都港区)が調査を実施した。

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●どんな投資をしている?

 2023年と比べて24年は給与が「上がった」人は39.9%。60.1%は「下がった・変化はなかった」と回答し、大企業を中心に賃上げが話題になる一方で、給料が増えた人は少数派にとどまることが分かった。

 「現在、投資をしている」人は53.9%と半数を超えた。24年の給与について「下がった・変化はなかった」が多数派を占める中、半数以上が投資をしている状況だ。

 34年ぶりの日経平均株価最高値について、投資している人からは「うれしいと不安が半々」(30代/女性/東京都)、「特に実感はない」(30代/女性/神奈川県)といったコメントが寄せられた。

 一方で、投資をしていない人からは「給料へ反映してほしい」(20代/女性/山口県)、「生活に影響があると思えない」(40代/女性/神奈川県)といった意見が集まった。

 株価最高値と連動して今後の給料は上がると「思う」とした人は合わせて3割に満たない結果となった。内訳は「とてもそう思う」が6.0%、「ややそう思う」が22.7%。一方で、「あまりそう思わない」(46.0%)、「まったくそう思わない」(25.3%)とした人は合わせて7割に上り、大多数が株価上昇と給料は連動せず、給料アップは期待できないと考えていることがうかがえる結果となった。

 どのような投資をしているのかについて、最も多い回答は「株式投資」で67.6%となった。以降は「投資信託」(55.8%)、「確定拠出年金」(19.9%)と続いた。

 株価の変動によって、投資利益が「とても上がった」(18.6%)、「やや上がった」(51.9%)人は合わせて7割を占めた。また、投資を行うことで総所得が上がる見込みが「ある」人は合わせて73.9%に上る結果となった。

 一方で、「給与が下がった・変化はない」かつ「投資をしていない」人は給与や年収を上げるためにどのような行動をしているのか。「特になし」とした人が最多となり回答は70.8%を占めた。以降は「副業」(17.6%)、「スキルアップ・資格取得」(8.8%)と続いた。

 投資をしていない人のうち、総所得を上げる手段として、投資は有効だと思う人は合わせて43.4%に上った。投資をしていなくても、約4割が所得を上げるために投資が有効だとし、投資効果に期待があるとする人も一定数いることが分かった。

 調査は3月7~8日にインターネットで実施。全国の20~60代の男女1007人から回答を得た。

株価上昇も4割が「給料上がらず」