2024年5月1日、韓国メディア・韓国経済は「欧州で韓国の防衛産業をけん制する動きが拡散している」と伝えた。

記事によると、フランスのマクロン大統領は、先月25日の欧州議会関係者らを対象とした演説で「欧州の自主国防のために欧州産の軍装備品をたくさん購入しなければならない」と主張した。また「(ウクライナ戦争勃発後)われわれは米国産兵器と韓国産兵器を購入することで対応してきた」とし、「欧州の防衛産業を発展させるために責任を果たさなければ、われわれの主権と自律性を構築できない」と強調した。

欧州各国に派遣されている韓国の大使らは、韓国の防衛産業に対するけん制のムードを体感している。韓国の外交部庁舎で先月開かれた在外公館長会議に出席した各国の公館長は「EUを中心に、韓国の防衛産業の急速な市場進出を懸念する声が上がっている」「海外メディアを通じて韓国産兵器の優秀性が広く知られたが、自国の兵器を輸出しなければならない立場にあるため、韓国産兵器の輸出好調を快く思っていない」などと話したという。

こうした中、英国防省は先月24日、次期自走砲導入事業でドイツKMW社の車輪付き自走砲「RCH-155」を選択した。韓国ハンファエアロスペース社もK-9自走砲のコストパフォーマンスとアップグレードバージョン(K‐9A2)の性能を武器に数年間交渉を続けたが、ドイツの圧力に打ち勝つことができなかった。ドイツオラフ・ショルツ首相は兵器選定の前日、英国のリシ・スナク首相とベルリンで会談し、国防・防衛産業協力について協議した。韓国の防衛産業業界は「英国はさまざまな分野でEUと協力しなければならないため、ドイツの兵器購入の頼みを断れなかった」とみているという。

昨年はノルウェーが次期戦車事業で、韓国のK2戦車ではなくドイツレオパルト2A7戦車の購入を決めた。ノルウェーウクライナ戦争勃発後、自国の天然ガスをドイツに売っているため「外交関係を考慮したもの」と分析されているという。

ここ数年間で韓国産兵器は、低価格高性能、迅速な配送、現地に合わせた多様なオプションなどを武器に、世界の兵器市場の新たな強者となった。ストックホルム国際平和問題研究所(SIPRI)の発表によると、韓国は世界の兵器輸出市場で10位(2019~2023年)を記録している。韓国政府はドイツフランスなど欧州の主要国を抑えて世界4位になることを目標に掲げている。

韓国の最大のライバルはドイツとされている。韓国の防衛産業業界関係者は「東欧のある国は昨年まで韓国産兵器の購入に積極的だったが、最近流れが変化した」とし、「ドイツの企業が欧州各国の高官に積極的にロビー活動を行っているとみられる」と話したという。

この記事を見た韓国のネットユーザーからは「頑張れ韓国」「それでも新製品、各種兵器を造り続けて欧州市場を攻略しなければならない」「世界の防衛産業市場競争において、欧州がホームグラウンドのドイツフランスとの競争は避けられない。価格競争と優れた品質、アフター管理などのオプションで突破するしかない」「欧州がライバルとして見るほど、韓国の防衛産業が成長した証拠だよね」「韓国の兵器のコスパは欧州の兵器とは比較にならないほど優秀。購入しない理由がないよ」「ポーランドルーマニアブルガリア韓国産を購入せざるを得ない。ロシアが目の前にいるのに、納期がいつになるかも分からないドイツ産を選ぶとでも?」「われわれもベンツBMWなどのドイツ車、ドイツ製品の購入を控えよう」などの声が上がっている。(翻訳・編集/堂本)

1日、韓国メディア・韓国経済は「欧州で韓国の防衛産業をけん制する動きが拡散している」と伝えた。写真は韓国国防部X(旧Twitter)より。