新作ミュージカルディズニー くまのプーさん』において、見えづらい座席が発生し主催者側が謝罪していた件で2日、ようやく対応策が打ち出されたものの、その補償対象に疑問の声が寄せられている。

【画像】告知された対応策

●対応策がようやく告知されたが……

 同公演は、A・A・ミルンの原作と、ディズニーの長編アニメーションの流れを組んだミュージカル。2021年にアメリカ・ニューヨーク市のシアターロウで公開され、日本では4月27日から東京公演が開催されている。

 その東京公演の会場がフルフラット形式の構造だったこともあり、前方の価格が高く設定されていた席でもステージが見えづらい状況が生じ、来場者からは不満の声が挙がっていた。主催者側は事実を認め謝罪。5月1日から視認性の改善を講じるとしていたが、具体的な対策案は明示されないまま2日が経過していた。

 その間も公演は続けられ、1日と2日の公演の観客によると、なんの告知もないまま椅子が撤去され桟敷席に通されたとの報告が上がっていた。そんな中、2日17時までに主催のアークスインターナショナルが公式サイトとSNSへ対応策を投稿。あらためて謝罪すると、「VIB席およびS席G~M列までのお席を、段差を設けた台上にカーペットクッションを敷いた桟敷席へと変更し、視認性の確保をしてまいります」「当日、ご体調やお怪我などにより桟敷席が難しい場合は、後方の椅子席(S席)への振替を可能な限りご用意いたします」と対応策を打ち出した。

 また、4月27日から30日までの公演をB~N列で観劇した来場者および5月3日以降の公演で桟敷席から振り替えられず観劇できなかった来場者に関しては、関東圏での別公演への招待、または後日の返金対応を検討するとした。

 しかし、この対応についても「1日と2日が対象外なのは何故ですか?」「理由を教えてください」「終わったら劇のチケット捨ててしまうんですけど」「1万円払って桟敷席ですか」と、なんのアナウンスもなく当日来場して桟敷席へと通された1日と2日の来場者から特に不満の声が挙がっている。なぜ1日と2日の来場者が対象外なのかなどは説明されていない。

ミュージカル「ディズニー くまのプーさん」(C)DISNEY 撮影/鈴木健太