SNSマーケティングを行うインタツアー(東京都港区)は、2025~27年卒の学生を対象に「配属ガチャ(新卒入社した会社で配属先を選べず、どのような部署に配属されるのか分からない状態)」についての意識調査を実施した。配属先の告知が希望の時期よりも遅い場合、「内定承諾保留や内定辞退の要因になる」と答えた学生は29.9%、「内定辞退を検討する要因になる」の31.1%と合わせて6割以上の学生が「志望度の影響を受ける」と回答した。

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 希望の時期を「内定式までに配属先を知りたい(内定通知~内定式)」と答えた学生だけで見ると、「内定承諾保留や内定辞退の要因になる」と答えたのは33.9%、「内定辞退を検討する要因になる」は35.6%、合計69.5%とさらに割合が増え、ほぼ7割の学生が志望度に影響を受けると答えた。

 同社は「売り手市場の影響を受けて内定承諾後でも辞退する学生が増加していて、配属先の告知時期は最終的な入社の決断要因となり得ることが分かる結果となった」とコメントしている。

●勤務地の希望は?

 勤務地について、希望の勤務地でなければ内定を辞退するか聞いた。「辞退する」と答えた学生は43.0%を占め、勤務地が入社企業選びの大きな軸のひとつとなっていることがうかがえる結果となった。

 勤務地を限定できる「地域限定社員」についてどう思うか聞いた。地域限定社員に「エントリーする可能性がある」と答えた学生は30.1%、「興味がある」は29.6%と、前向きな反応が6割近くだった。一方、「地域限定社員については知らない」と答えた学生も約2割存在し、こうした雇用制度についてはまだ認知が拡大していないようだ。

●部署や職種についての希望は?

 次に、企業選びの際の部署や職種についての考えを尋ねた。希望の部署・職種でなければ内定を「辞退する」と答えた学生は36.0%で、勤務地についての割合と比べると、部署・職種についてのこだわり度は低かった。

 職種を限定できる「ジョブ型雇用」については、「ジョブ型雇用にエントリーする可能性がある」と答えた学生は24.2%、「ジョブ型雇用に興味がある」は30.6%と、ジョブ型雇用について関心がある学生は5割を超えた。一方、「ジョブ型雇用については知らない」と答えた学生も31.2%におよび、学生の選択肢としてはいまだ知られていないようだ。

 今回の調査は、2025~27年卒の大学生を対象にインターネットで行った。期間は1月22~31日、有効回答数は958人。

「配属ガチャ」意識調査、配属先告知が遅いと「内定辞退を検討」する学生は6割超