プレミアリーグ第36節、アーセナルvsボーンマスが4日にエミレーツ・スタジアムで行われ、ホームのアーセナルが3-0で勝利した。なお、アーセナルのDF冨安健洋はフル出場した。

首位キープを狙うアーセナルは、10位のボーンマスをホームで迎え撃った。前節、アウェイ開催のノースロンドンダービーを3-2で勝ち切り、チェルシー戦に続く重要なダービー連戦を白星で飾ったアルテタのチーム。
ランチタイムキックオフ特有の難しさに加え、直近2試合連続で完封勝利を収めるなど好調を維持する難敵との一戦ではトッテナム戦と全く同じスタメンを採用。冨安は引き続き左サイドバックに入った。

立ち上がりからエンジン全開のアーセナルが攻守にボーンマスを圧倒。フィールドプレーヤー全員が相手陣内に入って細かなボールの循環、ボールを失った際の即時奪回でハーフコートゲームを展開する。

セットプレーを含めた波状攻撃で、攻撃陣が再三足を振っていくが、至近距離からのシュートブロックに阻まれる。14分には冨安のスルーパスに抜け出したハヴァーツ、18分には意表を突いた攻撃参加で右のポケットを取ったサリバがシュートを放つが、枠を捉えたシュートはGKトラバーズにはじき出される。

一方、防戦一方のボーンマスも相手のカウンタープレスを回避すると、オープンスペースで、打開力がある3トップが勝負を仕掛ける形で一発を狙う。その形でDFガブリエウを振り切ったソランケにビッグチャンスも、ここはDFサリバの見事なカバーリングに阻まれる。

前半半ばから終盤にかけても試合展開に大きな変化はなし。一時的にボーンマスが押し返して相手陣内でのプレータイムを増やしたが、アーセナルがすぐに主導権を奪い返す。そして、幅と深みを使った多彩な崩しで揺さぶり続けたが、トーマスやライスが決定機で仕留め切れない。

それでも、前半終了場際の42分にはウーデゴールの絶妙なスルーパスに抜け出したハヴァーツがボックス内でGKトラバーズと交錯して倒れ込む。足はかかっていたものの、大げさにファウルをもらいにいったようにも見える微妙なプレーとなったが、VAR介入後も主審の当初の判定通りにPKが与えられた。

これをキッカーのサカが冷静に左へ蹴り込み、45分の先制ゴールとした。そして、相手の粘りの守備に手を焼きながらも1点リードで試合を折り返すことに成功した。

互いに同じメンバーで臨んだ後半もアーセナルが先に決定機を創出。49分、ショートカウンターの形からボックス内でDFに囲まれながらも粘ったハヴァーツの丁寧なラストパスを受けたフリーのサカが左足ダイレクトシュートを狙うが、これはコース、威力ともに甘くGKトラバーズにセーブされる。

ハインドを追うボーンマスも、後半はより攻撃的に入ると、53分には相手陣での潰しからアレックス・スコットのラストパスをボックス左で受けたソランケが左足シュート。GKラヤに好守を強いる。

以降はオープンな展開が続いていくと、ボーンマスも要所で相手の背後を突いてセメンヨやクライファートが際どいシーンを作り出すが、DFサリバを中心にソリッドなホームチームの守備を崩し切れない。

一方、前半に比べて決定機、シュートの数が減っていたアーセナルだったが、ワンチャンスを活かして2点目を奪い切る。70分、右サイドのサカを起点に中央のウーデゴールのパスはDFに引っかかるが、良いサポートでマイボールにしたライスがボックス左でフリーのトロサールに繋ぐと、ベルギー代表FWが狙いすました右足シュートをゴール右に突き刺した。

これで厳しい2失点目を喫したボーンマスだったが、直後の73分にはビッグチャンス。セネシの左クロスの流れからゴール前で混戦を生むと、GKラヤの短くなったパンチングのクリアに反応したスミスがクロスバー直撃のダイレクトシュート。この撥ね返りをゴール前のセメンヨがゴール左に蹴り込む。だが、このゴールは競り合いの際のソランケとGKラヤの微妙な接触プレーでのファウルを取られて認められず。ボーンマスにとっては前半のPK判定に続く不利なジャッジとなった。

判定にも救われて2点差を維持したアーセナルはトロサール、サカと殊勲のゴールスコアラー2人を下げてマルティネッリ、ガブリエウ・ジェズスを投入し、試合をクローズに入る。

危なげなく相手の攻撃を撥ね返し続けると、試合終了間際の97分にはジェズスがボックス付近でタメを作って、斜めのランニングでボックス右に走り込んだライスを使うと、ライスが相手GKの股間を抜くシュートを突き刺し、トドメの3点目まで奪った。

そして、試合はこのままタイムアップを迎え、好調ボーンマスに3-0の快勝を収めたアーセナルリーグ4連勝で暫定首位をキープ。次節に控えるマンチェスター・ユナイテッドとのアウェイゲームに弾みを付けた。

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