いつ、どこで発生するか分からない、自然災害。

『万が一』のために、非常食や飲料水などの防災備蓄を用意している家庭も、一般的になりました。

しかし、その『万が一』が来なければ、出番はありません。

しばらく、防災備蓄の中身を確認していない、という家庭も多いのではないでしょうか。

防災備蓄用の水はいつまで使用できる?

農林水産省のウェブサイトでは、消費者から届いた過去の相談事例と回答を公開しています。

その中で、このような相談がありました。

「防災備蓄用の水は、賞味期限が切れたら使用できなくなりますか」

賞味期限が長いイメージのある水。それでも、防災備蓄の出番が来ず、放置していたら、いざという時に賞味期限が切れてしまっているかもしれません。

相談に対して、農林水産省は以下のように回答しています。

賞味期限は、定められた方法により保存した場合において、

期待される全ての品質の保持が十分に可能であると認められる期限であり、

飲料水は賞味期限を過ぎても一律に飲めなくなるものではありません。

農林水産省 ーより引用長期保存水の画像

※写真はイメージ

賞味期限切れの水すべてが、身体に害をもたらすわけではないようです。

防災備蓄用の長期保存水の賞味期限は5~10年で、通常のミネラルウォーターの2倍から5倍ほど長持ちするといいます。

普段から少し多めに買っておき、使ったら使った分だけ新しく買い足して、使いながら備蓄を心がけることはもちろんですが、賞味期限が切れたからと慌てて処分しないで、いざというときに役立ててください。

農林水産省 ーより引用

水は人が生きていくうえで、必要不可欠なもの。安全性に問題がなければ、賞味期限が切れていても、命を守る大切な飲料になります。

また、独立行政法人国民生活センターは、水に限らず、防災備蓄は定期的に入れ替えることを推奨しています。

日頃から保存性の高い食品を少し多めに買い置きし、賞味期限などを考えながら計画的に使い、新たに買い足す「ローリングストック法」も有効です。

国民生活センター ーより引用

防災備蓄を準備しただけで、満足してしまってはいないでしょうか。

確かに、賞味期限が切れていても、大切な食料にはなります。

それでも、いざという時に、確実に安全な物を身体に取り入れるため、今一度、防災備蓄を確認してみてはいかがでしょうか。


[文・構成/grape編集部]

出典
農林水産省国民生活センター
※写真はイメージ