一般社団法人コンテンポラリーアートプラットフォームは、日本の現代アートの創造性と多様性、そしてそのコミュニティーを国内外に紹介する国際的なアートイベント「アートウィーク東京(略称:AWT)」を2024年11月7日(木)~10日(日)の4日間にわたり開催します。

アートウィーク東京は東京を代表する美術館やギャラリー、アート業界をけん引するプロフェッショナルたちがつくりあげる現代アートの祭典です。文化庁の協力のもと、世界最高峰のアートフェアである「アートバーゼル」と提携し、東京の現代アートの「いま」を発信する国際的なアートイベントとして、コロナ禍のプレ開催を経て2022年より年に一度開催しています。2023年は国内外からのべ4万3,000人が参加しました。

2024年は森美術館や銀座メゾンエルメス フォーラムといった美術館のほか、新進気鋭のギャラリーから老舗まで、過去最多となる都内52のアートスペースが参加し、それぞれのコレクションや展示と共に参加者を迎えます。また、都内に点在するこれらのアートスペースやAWTのプログラム会場を、どこからでも乗り降り自由な無料のシャトルバス「AWT BUS」が巡回。「アートウィーク東京モビールプロジェクト」の一環として運行するこのバスに乗って複数のアートスペースを巡ることで、それぞれの個性、そして東京の現代アートの「いま」を感じられます。

このほか、会期中はアートウィーク東京独自のプログラムとして「買える展覧会」がコンセプトの「AWT FOCUS」や、海外を拠点に活動するキュレーターが厳選した映像作品を上映するビデオプログラム「AWT VIDEO」、建築家やアーティストとのユニークなコラボレーションが魅力の「AWT BAR」、国内外のゲストを招いた様々なシンポジウムやラウンドテーブル、オンライントークシリーズからなる「AWT TALKS」を開催。子どもや若年層、これからアートコレクターを目指す人に向けたプログラムも実施予定です。

2023年の「AWT BUS」。

アートを多角的に体験できる様々なプログラムを通して、東京のアートシーンの最先端を体感したいアートファンやコレクターのみならず、これから現代アートを知りたいと願うあらゆる人に広く開かれた場を創出します。

  • 「AWT FOCUS」「AWT VIDEO」の監修者が決定!

AWT FOCUS

2023年に「買える展覧会」として始まった「AWT FOCUS」を、現存する日本最古の私立美術館である大倉集古館(虎ノ門)を会場に今年も開催します。美術館での作品鑑賞とギャラリーでの作品購入という2つの体験を掛け合わせたこの展覧会は、毎年変わるテーマに沿って現代アートをキュレーションする試み。出展作品はすべて購入可能です。

2023年の「AWT FOCUS」の様子。

第2回となる今年は、森美術館館長であり国立アートリサーチセンター長も兼任する片岡真実が監修を務めます。12年の第9回光州ビエンナーレや18年の第21回シドニー・ビエンナーレ、22年の国際芸術祭「あいち2022」など、大規模な国際展の芸術監督を務めてきた片岡が、「Earth, Wind and Fire」と題して日本とアジア太平洋地域のアートに見られる宇宙観から未来を考えます。

Photo by Akinori Ito

片岡真実(かたおか まみ)

美術館館長、国立アートリサーチセンター長。アートウィーク東京モビールプロジェクト実行委員。ニッセイ基礎研究所都市開発部、東京オペラシティ アートギャラリー・チーフキュレーターを経て、2003年より森美術館、20年より現職。23年4月より国立アートリサーチセンター長を兼務。07から09年にはロンドンのヘイワード・ギャラリーでインターナショナル・キュレーターを務めたほか、12年の第9回光州ビエンナーレ(共同)や18年の第21回シドニー・ビエンナーレ、22年の国際芸術祭「あいち2022」などで芸術監督を務める。CIMAM(国際美術館会議)では14年から22年まで理事、20年から22年は会長。文化庁文化審議会文化経済部会、博物館部会、東京都芸術文化評議会等、委員および審査員等多数。

AWT VIDEO

2023年の「AWT VIDEO」の様子。

海外で活躍するキュレーターがAWT参加ギャラリーのアーティストの映像作品から厳選したビデオプログラムを上映する企画。今年はニューヨークのスカルプチャーセンターのディレクターを務めるソフラブ・モヘビが監修します。キュレーター、美術評論家、そしてアーティストの顔を持ち、2022年のカーネギー・インターナショナルのディレクターも務めたモヘビが厳選する映像作品の数々をお見逃しなく。

Photo by Julian Abraham “Togar”

ソフラブ・モヘビ

スカルプチャーセンター(ニューヨーク)ディレクター。第58回カーネギー・インターナショナル(2022-23年、ピッツバーグ)Kathe and Jim Patrinosキュレーター。テヘラン大学写真学科で学士号を取得後、バード大学センター・フォー・キュラトリアル・スタディーズで修士課程を修了。スカルプチャーセンターでは18年から20年までキュレーター、20年から21年までキュレーター・アット・ラージを務めたのち、現職。

  • 人気プログラム「AWT BAR」と「AWT TALKS」も開催

国内外のアートファンやプロフェッショナルが集う憩いの場「AWT BAR」を、今年も南⻘山の複合ビル「emergence aoyama complex」にオープン。気鋭の建築家がデザインするアートな空間では、新世代のシェフがAWT BARのために考案するオリジナリティー溢れる料理や、アーティストとのコラボレーションカクテルも提供されます。

加えて、アート通から初心者まで幅広い層に向けたシンポジウムやオンライントークシリーズなどからなる「AWT TALKS」も開催。会期前から会期中にかけて展開されるこれらのプログラムは、国内外のキュレーターや思想家を招いた議論を通じて業界の最前線のトピックや課題、歴史を深く伝えます。また、これからコレクターを目指す人に向けたガイドツアーやセミナー、子どもや若年層が対象のアートエデュケーションプログラムを通して、これまでアートとの接点がなかった人や敷居の高さを感じていた人にも学びの場を開きます。(プログラム詳細の発表は9月頃を予定。)

2023年の「AWT BAR」の様子。
2023年の「AWT TALKS」シンポジウムの様子。

  • 参加美術館とギャラリーは過去最多。会期中の展覧会にも注目

今年は過去最多となる52のアートスペースが参加。日本のアートシーンをけん引する美術館、銀座メゾンエルメス フォーラム(銀座)や資生堂ギャラリー(銀座)をはじめとする企業のインスティテューション、ギャラリーなど多彩な施設が名を連ねます。

20世紀を代表するアーティストの一人であるルイーズ・ブルジョワの70年のキャリアを振り返る森美術館(六本木)の「ルイーズ・ブルジョワ展:地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ」や、国立新美術館(六本木)の「田名網敬一記憶の冒険」と「絵のアティテューズ―― 荒川ナッシュ医(仮)」、アーティゾン美術館(京橋)が2024年のヴェネチア・ビエンナーレ日本館代表作家である毛利悠子を迎えて開催する展覧会「ジャムセッション 石橋財団コレクション×毛利悠子-ピュシスについて」、そして東京都現代美術館(清澄白河)で開催される「日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション」など、アートウィーク東京の会期中に開催される展覧会も見逃せません。

ギャラリーでは日本の現代アートの草分けとしてその歴史を紡いできた東京画廊+BTAP(銀座)をはじめ、ギャラリー小柳(銀座)やタカ・イシイギャラリー(六本木)、オオタファインアーツ(六本木)、スカイザバスハウス(根津)などが引き続き参加。ハギワラプロジェクツ(清澄白河)やカヨコユウキ(駒込)、リーサヤ(目黒)など、新進気鋭のギャラリーも参加します。ブラム(原宿)やファーガス・マカフリー(表参道)、ペロタン東京(六本木)など国際色豊かなギャラリーのほか、XYZコレクティブ(巣鴨)や村上隆カイカイキキギャラリー(広尾)など、アーティストが率いるアートスペースも必見です。また、今年日本にもスペースをオープンするペースギャラリー(麻布台)の参加が決定しました。

  • 2024年度のアートウィーク東京開催に向けて ディレクター・蜷川敦子のコメント

「アートウィーク東京は、アートの世界に深く触れられる芸術祭の要素に、作品の収集を目的とするアートフェアと、アートを学ぶスクールを掛け合わせた新たな形のアートイベントです。誰もがより気軽に、より自由に、そしてより深くアートの世界を探索できる開かれた場を提供すると共に、世界のアートの文脈に東京を織り込む役割も果たしてきました。本格的なローンチから3回目となる今年も、アートコミュニティーが一丸となって東京のクリエイティビティーを後押しするための場づくりを続けていきます」

Photo by Katsuhiro Saiki

蜷川敦子(にながわ あつこ

アートウィーク東京共同創設者・ディレクター/タケニナガワ代表。2008 年にタケニナガワを設立。新進作家から歴史的な評価の高い作家まで、現代アートの文脈で活躍する日本人作家を国際的にプロモーションする。国外の作家を日本の文脈で紹介する試みも多数企画。アートウィーク東京を主催する一般社団法人コンテンポラリーアートプラットフォーム共同代表理事。「アートバーゼル」バーゼルの選考委員、および、コロナ禍に生まれた国際的なギャラリーイニシアティブ「Galleries Curate」や、グローバルサウスのアートを取り上げるプラットフォーム「SOUTH SOUTH」に参加。2022年、将来のアートマーケットにおいて先駆となる人物を選ぶ「Artnet Innovators List」に選出。アート界で最も影響力のある人物100人を選ぶ「ArtReview Power 100」に2022-23年に2年連続で選出。

  • アートバーゼルのコメント

「アートウィーク東京は、日本の芸術文化分野で活躍する才ある人々に焦点をあてることで東京の豊かなアートシーンを讃えると共に、そのコミュニティーが一堂に会する機会を提供しています。アートウィーク東京との密な連携は、アートバーゼルのアジア地域での活動の要となる共生的なパートナーシップであり続けてきました。これは、新しいアートイベントのありかたを通して、ギャラリーとそれを支えるアートのエコシステムの持続可能な成長へ寄与していくことを重んじるアートバーゼルの姿勢に通じるものです。参加者が東京のアートシーンに浸り、深く、総合的に文化を体験する場を提供するアートウィーク東京の成功は、アート界における東京の地位のさらなる向上につながると考えています」

  • 開催概要

アートウィーク東京

名称:アートウィーク東京(欧文:Art Week Tokyo、略称:AWT)

会期:2024年11月7日(木)~11月10日(日) 10:00~18:00

会場:都内の参加美術館・ギャラリー、AWT FOCUS、AWT BARほか各プログラム会場

主催:一般社団法人コンテンポラリーアートプラットフォーム

提携:アートバーゼル(Art Basel)

特別協力:文化庁

アートウィーク東京モビールプロジェクト

名称:アートウィーク東京モビールプロジェクト

会期:2024年11月7日(木)~11月10日(日) 10:00~18:00

主催:東京都/アートウィーク東京モビールプロジェクト実行委員会

料金

- AWT BUSの乗車無料。

- 参加ギャラリーの入場無料。参加美術館ではAWT会期中に限り所定の展覧会にてAWT特別割引適用。

- AWT FOCUSの入場一般有料(金額未定)、学生・子ども無料。

  • 参加施設(全52施設)

美術館・インスティテューション

アーティゾン美術館

銀座メゾンエルメス フォーラム

国立新美術館

資生堂ギャラリー

東京オペラシティ アートギャラリー

東京国立近代美術館

東京都現代美術

東京都写真美術館

東京都庭園美術館

プラダ 青山店

美術館

ワタリウム美術館

ギャラリー

ギャラリー38

ウェイティングルーム

XYZコレクティブ

MEM

オオタファインアーツ

カイカイキキギャラリー

カナカワニシギャラリー

カヨコユウキ

ケンナカハシ

コウサクカネチカ

コタロウヌカガ

ギャラリー小柳

小山登美夫ギャラリー

シュウゴアーツ

スカイザバスハウス

スノーコンテンポラリー

タカ・イシイギャラリー

タグチファインアート

クロウソメヤコンテンポラリーアート

タケニナガワ

リオンギャラリー

タロウナス

東京画廊+BTAP

ナンヅカアンダーグラウンド

日動コンテンポラリーアート

ハギワラプロジェクツ

PGI

ファーガス・マカフリー

フイギユア

ブラム

ペースギャラリー

ペロタン東京

ポエティック・スケープ

ミサコ&ローゼン

ミサシンギャラリー

ミヅマアートギャラリー

無人島プロダクション

ユタカキクタケギャラリー

ユミコチバアソシエイツ

リーサヤ

※AWTの一覧表記ルールに基づく施設名称表記の50音順です。

※シャトルバスのルートは8月頃に発表予定です。

「アートウィーク東京」運営体制概要

アートウィーク東京は、アートバーゼルとの提携および文化庁の協力を受け、一般社団法人コンテンポラリーアートプラットフォームが主催します。また、都内のアートアクティビティーの体験を創出する「アートウィーク東京モビールプロジェクト」を、東京都とアートウィーク東京モビールプロジェクト実行委員会の主催により実施します。

「アートウィーク東京モビールプロジェクト」概要

東京都とアートウィーク東京モビールプロジェクト実行委員会が主催。アートウィーク東京の会期中に都内各地に広がる主要なアートスペースをつなぐ「AWT BUS」を運行するほか、会期前から会期中にかけて子どもや若者、アートコレクターを目指す方などを対象とする様々なプログラムの展開や、国内外のキュレーターを招聘したシンポジウムなどを通じて、幅広い鑑賞者層に対してアートアクティビティーの体験機会を創出。国内のアートに対する関心の裾野拡大を目指します。実行委員は、小川秀司(東京都現代美術館副館長)、⽚岡真実(森美術館館長)、小松弥生(東京国立近代美術館館長)、塩見有子(NPO法人アーツイニシアティトウキョウ[AIT]理事長)、蜷川敦子(アートウィーク東京ディレクター/一般社団法人コンテンポラリーアートプラットフォーム代表理事)。

「アートバーゼル」概要

世界最高の規模と質を誇る近現代美術のアートフェア「アートバーゼル」。毎年、拠点となるスイスのバーゼルをはじめ、香港、マイアミビーチ、パリで開かれるアートフェアには、世界各地から大勢のアートファンや専門家が集まる。(公式サイト:https://www.artbasel.com/

【2022年、2023年のプレスリリースはこちらからご覧いただけます】

https://prtimes.jp/main/html/searchrlp/company_id/100658

配信元企業:一般社団法人コンテンポラリーアートプラットフォーム

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