話題の新曲を最速で知れる、Spotifyの人気プレイリスト『New Music Wednesday』を、ナビゲーターの竹内琢也が深掘りするポッドキャスト『New Music Wednesday [Music+Talk Edition]』。このSPICEでは同番組で紹介されている、プレイリストだけでは知ることのできないエピソードやSpotifyのエディター(プレイリストを構成している人たち)のこだわりをピックアップして掲載。

今週は……2年ぶりのシングルをリリースしたゲスの極み乙女がカバーに登場! Mr.Childrenの日台合作映画主題歌やOmoinotakeの『僕のヒーローアカデミア』EDテーマなどのタイアップ曲、JJJ&ブラセ(韓国)&Bonberoのコラボ曲、KEIJU、WILYWNKAの新曲などヒップホップ楽曲など新作11曲を紹介! また紹介アーティストのライブやフェス情報も掲載しているので要チェック。番組への感想やリクエストは「#NMWミュージックアンドトーク」をつけてツイートを!

ゲスの極み乙女「シアラ」

ゲスの極み乙女が5月22日(水)に約4年ぶりのフルアルバム『ディスコの卵』をリリースする事を発表。そこからの先行シングル「シアラ」がリリースになり『New Music Wednesday』のカバーを飾りました。2022年にリリースされた「スローに踊るだけ」以来となる久々の新曲です。(ベストアルバムなどのリリースはありましたが、オリジナルアルバムは2020年の『ストリーミング、CD、レコード』以来。川谷絵音は昨年、indigo la Endとしてニューアルバム『哀愁演劇』をリリース、夏には初の海外フェス出演、12月には横浜アリーナ単独公演が決定、礼賛としても今年EP「PEAK TIME」を出す中、ゲスの極み乙女でアルバムリリース。すごい稼働量。アルバムタイトル的にアップテンポなディスコな曲をイメージをしていた方もいるかもしれませんが、「シアラ」が大人なサウンドというか、ゲスらしさもありながらアダルトなムードを感じたので、アルバムがどういうふうになるのか注目です。)『ディスコの卵』には2020年にリリースされた楽曲も入るなど、この4年間の楽曲が詰め込まれている模様。2曲目に収録される「ゴーストディスコ」には徳澤青弦ストリングスが参加しています。(これが楽しみ。Spotifyでも聴けますが、チェロ奏者の徳澤青弦がピアニストの林正樹とカバーしている、Squarepusherの「Iambic 9 Poetry」が大好きで何度も聴いてます。最近でいうとROTH BART BARONと徳澤青弦カルテットとして一緒にライブをやってました。)

JJJ、ブラセ、Bonbero「YW」

日本のラッパーJJJとBonbero、韓国のラッパーBLASÉによる国境を越えた「YW」がリリースになりました。ブラセは2018年にデビューした韓国のラッパーで韓国の人気番組『Show Me The Money』での注目、ヨーロッパ公演のソールドアウトなど本国のみならずアジア、グローバルに活動しています。(UKのラップシーンに大きく影響されていて、ドリルを乗りこなす姿が印象的。ラップもブリティッシュアクセントな印象です。)同作は5月18日(土)、19日(日)に幕張メッセで開催されるヒップホップフェスティバル『POP YOURS 2024』のオリジナル楽曲です。今年の『POP YOURS』オリジナル楽曲としてはLEX & LANAの「明るい部屋」、Kaneee、Kohjiya、Yvng Patraによる「Champions」に続く3曲目となります。本楽曲を制作するにあたり、Spotifyが展開しているJ-Hip Hopフラッグシッププレイリスト『+81 Connect』とK-Hip Hopフラッグシッププレイリスト『KrOWN』キャスティングをサポートしており、コラボレーションが実現。Spotifyが制作協力を行ったミュージックビデオも近日公開予定。(JJJとBonberoはともに初日の『POP YOURS』に登場。ブラセの出演はアナウンスされていませんが、急遽5月20日(月)に単独来日公演が発表されてるので、もちろん共演を期待しちゃいますね……。)Spotifyではヒップホッププレイリスト『+81 Connect』のカバーも飾っています。

KEIJU「Mama's Boy(feat.LEX & 7)」

KEIJUの新曲「Mama's Boy(feat.LEX & 7)」がリリースになりました。楽曲にはフィーチャリングゲストとしてLEXと7が参加しています。(7は『ラップスタア誕生 2023』のファイナリストでもある和歌山出身のラッパー。今年リリースになったLANAのニューEP「19.5」にも客演参加しています。)KEIJUとLEXも『POP YOURS』の初日に出演予定です。

WILYWNKA「Gorgeous(feat. ¥ellow Bucks & Nephew)」

WILYWNKAのニューアルバム『90’s Baby』がリリースになりました。オリジナルアルバムとしては前作『COUNTER』から約2年ぶりのリリースとなり、客演として¥ellow Bucks、guca owl、VIGORMAN、Young Coco、RYUZOなどが参加しています。(アルバムは「I am (feat.RYUZO)」から始まります。客演のRYUZOは『ラップスタア』の産みの親で、ラップをするのは7年ぶりだそう。)プロデュースはDJ UPPERCUTとオーストラリアを拠点に活躍し、SIRUP作品にも参加するTaka Perryが大半を手掛け、その他にもBACHLOGICやENDRUN、ギタリストの山岸竜之介等が参加しています。『COUNTER』以降にリリースされたシングル「Excuse Me」、「PUSH 'N' PUSH」、森山直太朗の名曲「さくら(独唱)」をサンプリングした「SAKURA」などを含め全16曲が収録されています。『New Music Wednesday』には「Gorgeous (feat. ¥ellow Bucks & Nephew)」がリストインしました。(Nephewは昨年1stシングルをリリースした日本のR&Bシンガー。NY・ブルックリンで生活しているらしい……。楽曲のプロデューサーはTaka Perry。)WILYWNKAは7月から東京、名古屋、大阪、札幌、福岡の5都市を回るZeppツアー『WILYWNKA STUDIOS JAPAN』の開催も決定しています。

Mr.Children「記憶の旅人」

Mr.Childrenの新曲「記憶の旅人」がリリースになりました。同作は日台合作映画『青春 18×2 君へと続く道』主題歌として脚本段階で書き下ろされた楽曲です。昨年のオリジナルアルバム『miss you』以降初の新曲となりました。Mr.Childrenは映画の監督を務める藤井道人監督が10代から愛聴する憧れのバンドであり、「この映画の主題歌はMr.Childrenしかいない」という藤井監督からのラブ・コールでタッグが実現しています。(6分半のバラードです。先週リリースになり『New Music Friday Japan』にリストイン。初動でよく聴かれていて、既にSpotify Japanの急上昇チャート上位にランクインしています。)Spotifyではプレイリスト『Pop Legends Japan』のカバーを飾っています。

KERENMI「世界 feat. Moto from Chilli Beans. & Who-ya Extended」

KERENMIの新曲「世界 feat. Moto from Chilli Beans. & Who-ya Extended」がリリースになりました。KERENMIは蔦谷好位置によるトラックメイカーとしての側面を強く打ち出した変名プロジェクト。これまでにもasmiとimaseをフィーチャーした「boy」や、Official髭男dismの藤原聡をフィーチャーした「ROOFTOPS」などをリリースして、Spotifyでもよく聴かれています。(蔦谷好位置さんというと日本を代表するプロデューサーで、色んな楽曲を手がけていますが、KERENMIはいわゆる令和POPS的。若い才能をフィーチャーして新世代のJ-POPみたいなアプローチをしているイメージ。)新作はChilli Beans.のボーカルMotoと、TVアニメ『呪術廻戦』のオープニングを担当したWho-ya Extendedが参加しています。また同作は過去にSuchmosSIRUP、藤井 風が楽曲を担当したHONDA VEZELCMソングともなっています。(楽曲のイメージが凄くつよいCMでもおなじみ。その点でも注目!)

デュア・リパ「These Walls」

デュア・リパのニューアルバム『Radical Optimism』がリリースになりました。『New Music Friday Japan』のカバーを飾り『New Music Wednesday』にもリストインしています。同作は2020年にリリースされ『グラミー賞』でアルバム・オブ・ザ・イヤーにもノミネートされたアルバム『Future Nostalgia』以来、自身3枚目のアルバムとなります。(前作はUKチャート制覇、USも3位。売上だけでなく音楽的評価も非常に高かったです。イヤー・エンド・リストではNMEが3位、ビルボードが4位、ピッチフォークでも21位。非常に成功したアルバムでした。そこからはツアーがあり、エルトン・ジョンとの「Cold Heart(プナウ Remix)」やカルヴィン・ハリスのアルバムへの参加、ミーガン・ザ・スタリオンとの「Sweetest Pie」、バービーのサウンドトラック「Dance The Night」と話題曲も続々リリース。完全に現代のポップスターの一人になったわけです。そんな中でのアルバムリリース。)アルバムには先行でリリースされていた「Houdini」「Training Season」「Illusion」などを含む全11曲が収録され、『New Music Wednesday』には「These Walls」がリストインしています。(凄い気持ちいいアルバムです。サマーチューンというか、すごい風通しのいいポップスが詰め込まれてる……ストレートな素晴らしいダンスポップアルバムだと思います。)プロデューサーとしてキャロラインアイリン、ダニー・L・ハール、トバイアス・ジェッソ・Jr.、ケヴィン・パーカーが参加しています。

ケンドリック・ラマー「Not Like Us」

ケンドリック・ラマーの「Not Like Us」が『New Music Wednesday』にリストインしています。ケンドリック・ラマーは4月30日(火)に「euphoria」、5月3日(金)に「meet the grahams」、5月4日(土)に「Not Like Us」と1週間に3曲を続けてリリース。(インスタだけにアップされた「6:16 in LA」という曲も。)これらの楽曲は3月にリリースされたフューチャーとメトロ・ブーミンのアルバム『WE DON’T TRUST YOU』に収録されたケンドリック・ラマー参加の「Like That」に端を発するドレイクとケンドリック・ラマーの一連のビーフ(ディスり合い)の中でリリースされたもの。(もう少し前からストーリーはあるんですが、ここからかなり大きくなって、ディストラックの応酬が始まりました。この番組で紹介したところで言うと、ドレイクと共に標的になっていたJ・コールがアルバム内でケンドリック・ラマーに反撃したものの、後悔を表明し、その楽曲をストリーミングから引き上げ戦線離脱。Spotifyでもアルバムに収録されている「7 Minute Drill」という楽曲が聴けなくなっています。その後ドレイクも「Push Ups」「Taylor Made Freestyle」などをリリースしてディス。同じくこのGWに「Family Matters」をリリースしてディス。それに対してこの「Not Like Us」をリリース。その後ドレイクはまた曲を……と、ストリーミングにもあがってなくてSNSや、YouTubeのみだったりするので、追いかけるのが大変……。)

乃紫「初恋キラー」

乃紫の新曲「初恋キラー」がリリースになりました。乃紫は2022年から本格的に音楽活動を開始し、作詞・作曲・編曲・歌唱・映像・アートワークに至るまでをセルフプロデュースする新世代女性シンガーソングライター。2023年11月に公式TikTokアカウントから投稿した楽曲「全方向美少女」はTikTokでバイラルになり、2024年1月に正式にリリースされSpotifyでも2,000万回再生を超えています。4月25日(木)には東京・渋谷WWWにて1stワンマンライブを行いました。(初ライブどころか人前に立つのもこれが初めてだったそう。新作ももちろんTikTokで先に一部が公開されていてかなり既に聴かれています。歌詞がTikTokとの相性がいいので私もそうでしたけど、リリースされたのを聴いて「はい知ってる〜〜むっちゃ聴いた事ある〜〜〜」となるくらい、既に色んな動画でみますよね。乃紫らしい歌詞です。)Spotifyでは日本の女性アーティストの歌を特集するプレイリスト『Women's Voice』のカバーを飾っています。

ビッケブランカ「Never Run」

ビッケブランカの新曲「Never Run」がリリースになりました。(最初に私聴いたのはラジオでした。運転中にラジオで流れて、海外のメインストリームのポップス感みたいな印象を受けました。それはサウンドもそうだし、歌詞もそうですね。)同作は全編英語詞で構成されておりグローバルを意識した楽曲。ビッケブランカは今年2月に北米ツアーを行っており、現地でライブを重ね、自身が肌で感じたフロアを盛り上げる、ビート、アレンジをふんだんに盛り込んだ曲となっています。(北米ツアーのセットリストを結構見たんですが、この曲私が確認したところではやってませんでした。なので、ツアー中に感じたこういうビートがいいなとか、こういうアレンジがいいなっていうのを詰め込んだ……そういうことよね? 間違ってたらすいません……。海外でのライブ経験が大きく影響している作り方をされてますよね。昨年リリースした「Snake」もイタリアフランスサウジアラビアなどで行った海外公演で、現地の音楽や観客に触れる事で受けたインスピレーションをサウンドに落とし込んだと話されていました。)Spotifyではプレイリスト『Dance Pop:Japan』のカバーも飾っています。

Omoinotake「蕾」

Omoinotakeの新曲「蕾」(つぼみ)がリリースになりました。Omoinotakeは2012年に結成されたギターレス、ピアノ・トリオ・バンド。(SpotifyOmoinotakeでいうと2019年に大阪で行われた『Spotify Early Noise Night』にも出演しています。私もMCをした思い出の大阪『Early Noise Night』Early Noise NIght……。そして今年改めてブレイク中!)ドラマ『Eye Love You』主題歌のために書き下ろされ、2024年1月にリリースされた「幾億光年」がSpotifyで3,300万再生を突破、ストリーミングでの再生数は累計1億回を突破するなど大きく聴かれています。(SpotifyのJapanチャートでも最高2位。年明けからずっと上位にいて、Creepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」などに並ぶ今年のヒット曲となってます。ビルボードのJapanチャートでも5月1日の週で言うとBE:FIRST、Creepy Nutsに続く3位。勢いそのままにビッグアニメの主題歌!)同作は5月4日(土)から放送がスタートしたTVアニメ『僕のヒーローアカデミア』第7期のエンディングテーマとなります。Spotifyでは日本のバラードを集めたプレイリスト『メランコリー-Ballads in Blue-』のカバーも飾っています。

文=竹内琢也、Y.SHOGO


『New Music Wednesday [Music+Talk Edition]』とは……

毎週水曜日に、その週リリースされた注目の新曲を中心に更新される、Spotifyのプレイリスト『New Music Wednesday』をさらに深掘りするSpotify公式ポッドキャスト。この番組をチェックすると話題の新曲をいち早く、そして詳しく知ることができて、今の音楽シーンがまるわかりに。あなたの通勤、通学、スキマ時間に無料で聴くことができるので是非チェックを。また番組では、Spotifyアプリの「Q&A」からメッセージやリクエストも募集中。あなたのオススメ曲や思い出ソングが紹介されるかも!? 番組への感想やリクエストは「#NMWミュージックアンドトーク」をつけてツイートを!

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