エムステージは5月8日、医師を対象にした「将来のキャリアやお金」に関するアンケート調査の結果を発表した。調査は2024年4月9日4月16日、同社が運営する「Dr.転職なび」「Dr.アルなび」に登録する会員医師461名を対象にインターネットで行われた。
○医師74.6%が「将来に不安」

お金や働き方、プライベートといった将来について「漠然とした不安がある」と回答した医師は61.4%、「明確な不安がある」と回答した医師は13.2%となり、74.6%の医師が不安を感じている結果に。また、具体的に不安に感じている項目では「お金」が43.3%で最も多い結果となった。

○7割以上が65歳を過ぎても「働きたい」

将来、何歳まで働きたいかという質問では、「70歳以上」(24.5%)が最も多く、次いで「年齢にかかわらず、生涯現役として働きたい」(23.6%)、「65~69歳まで」(22.6%)が続く結果となった。医師の7割以上が、企業の定年の主流になりつつある65歳を超えても働きたいと思っていることがわかった。その理由としては、「年収の維持、子供の学費やローンが残っているから」(60代/一般外科/勤務医(民間病院))、「老後の資金を貯めるため」(60代/消化器内科/勤務医(民間病院))、「年金が少ないのと、仕事の他にやりたいことがないから」(50代/放射線科/勤務医(非常勤のみ、フリーランス))など、子どもの学費やローンの支払い、老後の資金などのお金に関するコメントがみられた。

○資産運用トップは「NISA」

老後に向けて、準備している資産が「ある」と回答した医師は66.8%となり、6割を超える医師が資産を準備していることがわかった。具体的な資産については、「NISA(少額投資非課税制度)」(180)が最も多く、「預貯金」(169)、「iDeCo(個人型確定拠出年金)」(167)が続く結果となった。

○年金受給開始後は「非常勤で働きたい」

厚生年金を受け取れる年齢になった時の働き方のイメージとして、「非常勤で働きたい」(178)と回答する医師が最も多い結果となり、柔軟な働き方を希望する医師が多いことがわかった。また、「年金額が減るかどうかに関わらず、フルタイムで働きたい」(108)と回答する医師も100名を超える結果となった。

○半数以上が5年後、10年後のキャリアイメージあり

5年後や10年後のキャリアイメージについて、「具体的な目標やプランがある」と回答した医師は10.0%、「漠然としたイメージはある」と回答した医師は43.8%となり、半数以上は5年後、10年後のイメージを持っている結果となった。また、「具体的な目標やプランがある」と回答した医師が、目標やキャリアプランを立てる上で参考にしたものは「同僚や知人医師の経験・意見」(21)や「先輩医師の経験・意見」(18)などの、身近な人からの情報によるものが多い結果となった。同様に、「医療系サイトなど、インターネット上の情報」(16)、「転職エージェントに聞いた事例・意見」(6)という選択も一定数あり、インターネットや転職エージェントなどの客観的な情報も参考にしていることがわかった。
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