11日の日経平均株価は前日比58円41銭高の1万8723円52銭と3営業日ぶりに反発して取引を終えた。

 米国株安を嫌気した売りが先行したが、公的年金などの買い期待もあって一巡後はプラス圏へ浮上した。寄り付き前に発表された1月機械受注が市場予想ほど悪化しなかったことも好感されたという。先物に断続的な買いも観測され、日経平均は寄与度の高いファーストリテイリング <9983> やファナック <6954> などを支えに切り返し、後場は上げ幅を170円超に拡大する場面もあった。

 個別では、一部で格上げが観測された新田ゼラチン <4977> が急伸。ワクチン開発の関連技術で特許査定を受領したアイロムホールディングス <2372> も買いが優勢となった。株主優待制度の新設を発表した丸千代山岡家 <3399> はストップ高。マイナンバー関連ではITbook <3742> などもストップ高を演じ、水素関連ではNFKホールディングス <6494> などが堅調。震災復興事業の拡充期待で大成建設 <1801> などゼネコン株も高かった。gumi <3903> は4営業日ぶりに反発している。

 半面、ファミリーマート <8028> は売りが先行した。ユニーGHD <8270> との経営統合で負担増が懸念されたとの見方がある。15年3月期業績予想を下方修正したクラリオン <6796> や、利益予想を下方修正したスズデン <7480> も軟調。大塚家具 <8186> は米ファンドが社長側を支持したと報じられたものの、さえない動きが続いた。(編集担当:宮川子平)