映画「陰陽師0」の大ヒット御礼舞台挨拶が5月9日、東京・丸の内ピカデリーで行われ、主演の山﨑賢人、共演する染谷将太と板垣李光人、佐藤嗣麻子監督が出席。スペシャルゲストとして、小説「陰陽師」シリーズ(文藝春秋)の原作者である夢枕獏氏が、駆けつけ、キャスト陣にメッセージ入り色紙をプレゼントした。

夢枕氏による原作小説「陰陽師」は、平安時代に実在した"最強の呪術師"安倍晴明の活躍を描いたベストセラーシリーズ。1988年に刊行されて以来、定期的に新刊が発売され、現在までにシリーズ累計発行部数は680万部を突破している。本作は、夢枕氏の全面協力で、若き晴明(山﨑)が陰陽師になる以前の青春物語を、完全オリジナルストーリーで映画化している。

夢枕氏は「佐藤監督は古い知り合い。完成した映画を一緒に見たが、もしも良くなかったら、なんて褒めようと思っていた。もちろんそんな心配はなくて、原作抜きに、いい映画を見た。そう、正直に伝えました」と本作を絶賛した。

また、若き晴明を演じた山﨑についても、「皆さん、それぞれに安倍晴明(のイメージ)を抱いていると思いますが、山﨑さんの晴明は、外れていないんですよね。これはいいな、いけるなと思った」と太鼓判。映画のクライマックスで、山﨑が染谷演じる源博雅に「俺を信じろ」と力強く叫ぶシーンに関して「あれは、晴明が博雅にアイラブユーと告白している」と原作者ならではの持論を展開し、山﨑も「はい、そうです!」とうなずいた。

山﨑は晴明&博雅の"バディ感"を振り返り、「ふたりは正反対だが、実は一緒な感じで、『そういうものなのだ』『そういうものなのか』という言葉のやり取りも愛おしい。そういう関係性を染谷くんや監督と話し合いながら、作れて楽しかった」と確かな手応えを示した。

佐藤監督は「原作の晴明は40代くらいで、感情を出さず、常に正解を持っているが、20代の晴明はそれを(周囲に)バラしていない。人のふりをしている晴明にしたかった」と若き晴明像を説明し、「静かな表情の中に、怒りが詰まった演技をしていて、編集しながら『すっげー』と思いました」と山﨑に惚れ惚れしていた。

夢枕獏氏も絶賛!