自民党派閥の政治資金規正法違反事件を受け、日本財団は4月、「政治とカネ」をテーマに63回目の18歳意識調査を実施し、政治、政治家に対する認識や政治資金問題に関する調査結果を発表しました。
 まず日本の政治に対する印象については、「クリーンである」「民意をよく反映している」「必要な判断が適時できている」の3点とも、「そう思わない」「どちらかというとそうは思わない」が計75~87%と極めて高い数字に上っています(図1)。
政治資金の「集め方」や「使い方」についても、80%超が「説明責任を果たしているとは思わない」と回答し(図2)、国会議員が「特権や待遇を多く受けている」とみる若者も70%を超えています。
 その上で、今後、投票機会があった場合の対応は、「行く」が64%、「行かない」が13%。行くと答えた人のうち23%は「政治資金問題のあった候補者・政党に不支持の意思を示したいから」、行かないとした人の28%は「政治資金問題で政治全体が信頼できなくなった、興味がなくなったから」と答えるなど、政治資金問題の深刻な影響が数字にも表れています。
 日本政治の現状に対する質問では、54%が「若者の政治離れが進んでいる」とする一方で46%は「政治の若者離れが進んでいる」と答えています。さらに詳細な調査が必要とされますが、若者が政治に背を向ける一方で、若者の声に応えていない政治の現状を冷めた目線で見ている現実をうかがわせる数字として注目されます。

【調査結果抜粋】

図1 日本の政治はクリーン


図2 政治資金問題に関係した議員の説明責任

 今回の調査結果を受けて、日本財団の担当者は以下のように述べています。

 「全体としてはいわゆる裏金問題の露見を念頭に置いた調査だが、日本の政治への印象についての問いはそうした背景説明の前段階で提示したものであり、それでもなお「日本の政治はクリーンだと思わない」との回答が9割近くに上ったのは、深刻な結果といえる。説明責任についても、「十分果たしていない」と感じる若者が大多数を占めた。政治活動にはカネが必要であることは事実だが、政治資金規正法の順守も当然として、使途や資金管理の在り方についての国民への詳らかな説明なしに、政治家・政治全体への信頼の回復は見込めないだろう」

■調査概要
第63回「政治とカネ」
調査対象:全国の17歳~19歳男女、計1,000名
実施期間:2024年4月12日(金)~4月14日(日)
調査手法:インターネット調査

■調査結果の詳細
https://www.nippon-foundation.or.jp/app/uploads/2024/05/new_pr_20240509_04.pdf

■18歳意識調査とは
民法の改正に伴い2022年4月には成人年齢も18歳となり、次代を担う18歳の意識を知り、また記録することの重要性が高まっています。日本財団は、選挙権年齢の引下げをきっかけに、2018年10月より、18歳前後の若者の価値観、政治・選挙に対する態度、社会課題の理解などを継続的に調査してきました。
https://www.nippon-foundation.or.jp/what/projects/eighteen_survey

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