31日前場の香港マーケットは、主要82銘柄で構成されるハンセン指数が前日比172.00ポイント(0.94%)高の18402.19ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が70.91ポイント(1.10%)高の6533.86ポイントと4日ぶりに反発した。売買代金は636億2330万香港ドルとなっている(30日の前場は619億6440万香港ドル)。
 米長期金利の上昇一服が好感される流れ。弱い米経済指標を受け、昨夜の米債券市場では米10年債利回りが急低下した。米国の実質国内総生産(GDP)改定値は速報値から下方修正され、個人消費も予想以上に減速している。インフレ高止まりの警戒感もやや薄らいだ。金融政策で米国に追随する香港でも、域内金利高の不安が後退している。
 一方、中国景況感は悪化。寄り付き直後に国家統計局などが発表した製造業購買担当者景気指数(PMI)は、前月の50.4から5月の49.5に低下した。景況判断の境目となる50を3カ月ぶりに割り込んでいる。非製造業PMIも下振れた。ただ、嫌気する売りは限定されている。市場の一部からは、「指標悪化で当局は経済対策を強める」との声も聞かれた。(亜州リサーチ編集部)
 ハンセン指数の構成銘柄では、新興EV(電気自動車)メーカーの理想汽車(2015/HK)とバイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)がそろって3.6%高、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が3.4%高と上げが目立った。
 セクター別では、新興EVが高い。上記した理想汽車のほか、蔚来集団(9866/HK)が10.6%、小鵬汽車(9868/HK)が4.7%、浙江零ホウ科技(9863/HK)が3.4%ずつ上昇した。
 中国不動産セクターもしっかり。世茂集団HD(813/HK)が4.0%高、融創中国HD(1918/HK)が3.6%高、遠洋集団HD(3377/HK)が3.5%高、万科企業(2202/HK)が1.8%高で引けた。
 ゼネコン株も物色される。中国建築国際集団(3311/HK)が2.0%高、中国交通建設(1800/HK)が1.9%高、中国中鉄(390/HK)が1.2%高、中国鉄建(1186/HK)が1.1%高で前場取引を終えた。足元では専項債(公益事業向けに資金調達する特別地方債)の発行が加速。各地のインフラ建設事業プロジェクトが進ちょくすると期待されている。
 半面、天然ガス関連はさえない。華潤燃気HD(1193/HK)が2.1%、中国燃気HD(384/HK)が1.9%、新奥能源HD(2688/HK)が1.5%、港華智慧能源(1083/HK)が1.0%ずつ下落した。
 一方、本土マーケットも反発。主要指標の上海総合指数は、前日比0.27%高の3099.99ポイントで前場の取引を終了した。不動産株が高い。金融株、消費関連株、医薬株、軍事関連株、インフラ建設株、海運株なども買われた。半面、エネルギー株は安い。素材株も売られた。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)