一見、ありふれた魔法少女アニメのように思われるオリジナルアニメ結城友奈は勇者である』。話が進むにつれ、「勇者」として戦う5人の少女たちが理不尽な仕打ちにあう・・・という地雷(?)アニメです。あまりにも健気で、そしてかわいそうな彼女たちの姿に心を折られた視聴者も少なくないとか。今回ご紹介する「三好夏凜」は、自ら勇者たらんという強い自覚を持った孤高の少女です。


【※一部、ネタバレの内容を含む可能性が御座います。ご注意下さい。】


■大赦の勇者

 この世界を守る実在の神「神樹」。それを奉る神社に似た組織が「大赦」です。主人公の「結城友奈」をはじめとした少女たちは大赦に選ばれ、人類の敵「バーテックス」と戦う「勇者」となります。

 夏凜は大赦から派遣されてきた5人目の勇者。剣術による戦闘法を専門に修行してきた夏凜は、自称、友奈たち「先遣隊」の集めたデータにより作られた「完成型勇者」。とはいえ、実際のところは友奈たちと会うまでは実戦経験はありません。

■ストイック少女

 勇者になるべくして修行してきた夏凜。はじめは友奈たちを「素人」として見下し尊大な態度をとります。しかし、勇者の強さは自らの基礎運動能力に左右されるとして、夜遅くまで鍛錬を欠かさず、一人暮らしの部屋には必要な物以外置かないなど、勇者としての自分に徹しようと自分に対しても非常に厳しく、ただ空威張りしているだけの子ではありません。

 料理はできないのか食事はコンビニ弁当。それを補うためにサプリや煮干しを摂取しています(そのため風には「にぼっしー」というあだ名をつけられてしまいました・・・)。夏凜がそのように自らをストイックに追い込むのは、選ばれた勇者として世界の命運を背負っているのだという責任感と自負からです。

■「大赦の勇者」から「勇者部の勇者」へ

 夏凜は、友奈たちに言いくるめられるような形で勇者部に入部させられます。はじめはいやいや参加していたものの、少しずつ心を開いていきます。そして、勇者部員であることを意識するようになり、共にいたいと思うようになります。

 バーテックスとの決戦で、夏凜以外の4人が勇者システムの強化フォーム「満開」をおこない、その代償として視力や声などを失いました。自分こそが真の勇者であると自負する夏凜は、自分一人だけが犠牲を負っていないことを悔やみます。満開のために失ったものは治らないと知った風が大赦に反逆しようとした時、夏凜は風を止めようとするものの、真実を知らされ衝撃を受けます。そして、結界を破壊する東郷さんを追って結界の外へ出た夏凜は、そこで世界の真実を知るのでした。

 東郷さんがそこまで思いつめてしまったことに「友達失格」だと泣く友奈。その姿を見た夏凜は「大赦の勇者」ではなく「勇者部の一員」として戦うと宣言。襲いかかるバーテックスに名乗りを上げ、勇者部五箇条を謳いあげながら、数度の満開をおこない戦いました。それは、夏凜が作られた勇者から真の勇者へと覚醒した姿でもありました。

 バーテックスを討ち果たした夏凜からは、視力と聴覚が失われていましたが、最終決戦の後には少しずつ回復し、そして勇者としての使命を終えてからも鍛錬は欠かさず続けています。

 夏凜の鎌倉武将ばりの名乗りはかっこ良かったです。最初は勇者部をバカにするような態度だった「三好夏凜」。だからこそ、人一倍勇者部員として誇りを持つ姿には感動しました。自らを厳しく律するその生活態度は私達も見習いたいところですね。


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★記者:玄Kuro(キャラペディア公式ライター)

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