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(写真:時事通信

「私としては、これから百条委員会、第3者委員会を通じて今回の問題の対応をしっかり行っていくということ。そして県職員の皆さんとの信頼回復の再構築、そして県政を立て直していくっていうことが私の果たすべき、責任の果たし方だという風に考えています」

7月24日の定例記者会見でこう述べたのは、パワハラ疑惑や贈答品受領をめぐる告発文書問題に揺れる斎藤元彦兵庫県知事(46)。内幕が表面化するにつれ辞職を求める声が日増しに高まっているが、受け入れる考えは持ち合わせていないようだ。

騒動をめぐっては、今月7日に告発文書を作成した元県西播磨県民局長(以下、元県民局長)の男性が急死。波紋が広がるなか、別の県職員も亡くなっていたことが新たに判明したのだ。

「発端は今年3月に、元県民局長の男性が知事の疑惑に関する告発文書を作成し、県議らに配布したことです。パワハラや違法行為、贈答品受領などの疑惑が7項目に分けて記されていました。しかし知事は『事実無根の内容が多々含まれている』とし、告発文書を作成した男性について『噓八百』『公務員失格』と非難。県の内部調査によって告発文書は『誹謗中傷』と認定され、男性は停職3カ月の懲戒処分が下されました。しかし内部調査の中立性を疑う声が上がり、6月に県議会によって百条委員会が設置されたのです」(社会部記者)

亡くなった元県民局長は自死と見られ、知事が兵庫県上郡町の特産ワインを要求したとされる音声データを保管していたことも明らかになった。

そして新たに死亡が判明したのは、昨年11月のプロ野球阪神・オリックス優勝パレードの業務に携わっていた職員男性だという。

「元県民局長の告発文書には優勝パレードの経費をめぐる不正疑惑が挙げられており、担当課長だった男性が業務によって疲弊し、療養中である旨が記されていました。今年4月に死亡したとのことで、自死だったと見られています。県はプライバシー保護などを理由に約3カ月にわたって情報を伏せていましたが、今月23日に県職員向けのサイトに訃報が掲載されたのです」(前出・社会部記者)

斎藤知事は冒頭の定例記者会見で、この職員男性が亡くなったことについて事実関係の説明を求められると、こう述べていた。

「元課長さんにおかれましては、パレードへのご対応でのご尽力、そしてお亡くなりになられたことへのお悔みを申し上げたいという風に思っています。私からはすでに人事課を通じて、ご家族の方に感謝の意を述べさせていただいております」

また、職員男性が亡くなったことが3カ月間伏せられていた理由について問われると、「ご家族の意向ですね」と述べるにとどまった。

いっぽう共同通信によれば、職場の有志で亡くなった職員男性の子どもに「遺児育英資金」を集めようとする動きを県幹部が止めていたとも報じられている。

告発文書問題をめぐって2人もの職員が亡くなっているにもかかわらず、定例記者会見では「これまで述べさせていただいた方向性の通りですね、日々の仕事を懸命にさせていただくと。一生懸命させていただくという思いでいます」と“続投宣言”していた斎藤知事。

県政を混乱させながらもなお知事の座にしがみつく有様に、ネットでは怒りの声が噴出している。

《往生際が悪過ぎる》
《辞職しない精神力がこわい
《疑惑のデパートやな 次から次へと明るみに出る 過去1最低な知事の称号を与えたい》
《この知事は異常過ぎるでしょう。確かに兵庫県民の民意によって選ばれたから安易に辞職は良くないけれど兵庫県の県政をここまでぶち壊してしまったうえおねだりが真実なら民意にも反してますから早期に辞職すべきだと思います》
《身の回りで2人も亡くなってる事実。火のないところに煙は立たない。自ら辞職を申し出た方がいいですが知事にしがみつきたい理由は何なんでしょう》