新たにオープンしたラーメン店の店内にぶら下がる大量の「ニワトリ」──。これには重要な役割があって…。
■「山形中華そば 麺や一球」
1日、東京・武蔵小山にオープンした「山形中華そば 麺や一球」。オープン当日は多くの客が訪れ、ランチタイムには炎天下の中、十数人の待機列が店外に形成された。
自慢は鶏ガラ、丸鶏、こんぶ、野菜などをじっくり炊いて、旨みを抽出した出汁。複数の醤油をブレンドし、コク深く、シャープな味わいのスープと、熟成させた縮れ麺が見事にマッチする一品となっている。
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■山形の味を東京に
味のルーツは、山形県内屈指の人気を誇る名店「金ちゃんラーメン」。その総本山である「城西金ちゃんラーメン」で修行したご主人が、山形のソウルフードを東京でも味わえるよう日々丹念に麺やスープを調整している。
当初オープンは6月下旬だったが、設備トラブルで約1ヶ月開店が後ろ倒しになった。その鬱憤を晴らすかのように、オープン日からスタッフたちの元気な声が店内に溢れていた。
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■チャーシューにも注目
記者も早速その味を体験。
麺はその日の気温や湿度に合わせて作っているとのことで、小麦の香り、さらには絡んだスープの美味しさが十二分に伝わってくる。武蔵小山エリアはラーメン激戦区だが、意外にも正統派醤油ラーメンを提供する店が少ない。
群馬県産「上州麦豚」を使用したこだわりのチャーシューはトロトロで味わい深く、猛暑の日でも、酒を飲んだ後でもスッキリ食べきれる貴重な一杯だと感じた。
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■叫ぶニワトリ
中でも気になったのが、店内至る所に吊るされていた「ニワトリのフィギュア」。お腹を押すと「クワーーッ!!」と音が鳴る(っていうか絶叫する)、別名シャウティングチキンだ。
これは何かと店員さんに聞くと、「美味しかったら食後に鳴らしていただけたら嬉しいです!」という。店内にはこの「クワーーッ!!」音が何度も鳴き、その都度店員さんは笑顔で感謝を伝えていた。
「美味しかったよ」と伝えたくても恥ずかしいお客さんにとっては、じつに良きアイデアになっており、その遊び心もかわいい。まだまだ人気を高めそうな新店である。
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