米ミシシッピ州のあるイベントで今月3日、4本の脚を持つヒヨコが孵化した。これは“多肢症”と呼ばれる先天性異常で、ヒヨコが4本の脚で生まれてくる確率は約1000万分の1と言われており、非常に珍しいケースだった。このヒヨコは他のヒヨコたちとは別の場所で飼育されることになったと、米ニュースメディア『KWQC』などが伝えた。
珍しい4本脚のヒヨコは、米アイオワ州スコット郡ダベンポートで小さな農場「Anything’s Kaasable」を経営するゲイリー・カッサさん(Gary Kassa)とメロディ・カッサさん(Melody Kassa)のもとで生まれた。ゲイリーさんは先月30日から今月4日にかけて米ミシシッピ州で行われたイベント「ミシシッピ・バレー・フェア(Mississippi Valley Fair)」に参加し、ヒヨコの展示を行っていた。
この20年間毎年ミシシッピ・バレー・フェアに参加しているゲイリーさんは、「イベント期間中は毎日、30羽ほどのヒヨコを孵化しています」と話す。
順調にイベントを進めていた今月3日午前、いつも通りに孵卵器を確認していたゲイリーさんは、1羽のヒヨコに違和感を覚えた。そのヒヨコをよく観察すると、なんと脚が4本生えていたのだ。
ヒヨコを横から撮影した写真を見ると、通常の2本の脚の後ろ側に2本の小さな脚が生えているのが確認できる。動く姿を撮影した動画には、少しフラフラとしながら移動し、他のヒヨコと一緒に寄り添って過ごす様子が映っている。しかし余分な脚のせいか、お尻の部分が変形しているように見える。
これまで約30年間農場を運営してきたというゲイリーさんは、「何千、何万ものヒナを孵化させてきましたが、こんなことは初めてです」と4本脚のヒヨコの誕生に驚いている。4本の脚を持ったヒヨコが生まれる確率は約1000万分の1と言われており、記録上では、1995年にネブラスカ州で確認された4本脚のヒヨコが最後だった。
今回のヒヨコのように過剰な脚、または腕などを持って生まれる状態は“多肢症”と呼ばれ、遺伝子変異や発生の過程で異常が起きることが原因とされている。
このヒヨコの性別は現時点で分かっていないため、ゲイリーさんはまだ名前をつけていない。4本脚であること以外は至って健康だが、ゲイリーさんは他のヒヨコとは別の場所で飼育することを決めた。
「この子のために、ヒヨコの友達を作ってあげました。2羽は生涯の親友になると思いますよ。私たちがどこへ行こうとも、この2羽はいつでも一緒です」と語るゲイリーさんは、ニワトリやその飼育方法などについて啓蒙活動を行っており、いずれこのヒヨコを用いて子どもたちへの教育に役立てたいと明かした。
珍しい4本脚のヒヨコを見た人々からは、「ドラムスティック(鶏の下もも肉)好きは大喜びだ」「エサとか水に何か問題があるんじゃない?」「なんて可愛いの!」「もとは双子だったのかな?」など様々な声が寄せられた。
ちなみに昨年3月にはフィリピンの農場で、胸から4本の脚が生え、合計8本の脚を持つヤギが誕生した。珍しいその姿を見た人々からは、「スパイダーヤギだ」など驚きの声があがっていた。
画像は『KWQC 「One in 10 million: Rare four-legged chick born at the Mississippi Valley Fair」』『Mississippi Valley Fairgrounds Instagram「A 4-legged chicken?」』より
(TechinsightJapan編集部 iruy)
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