独身生活大謳歌中のアラサー、七尾紫と申します。フリーの編集者として活動しながら、彼氏は作らず、結婚願望も持たず、日々楽しく過ごしています。


私は「元カレ全員ダメ男です」と胸を張って言えるほど男運がなく、その半数はマッチングアプリで出会った男性でした。


ですが、男性から見ても、マッチングアプリには地雷が埋まっているようです。今回は、私が男性から聞いた「本当にあったマッチングアプリの怖い話」をご紹介します。いい感じの女性とマッチした!と思ったら……。



画像はイメージです(以下同)



◆タイプの女性とマッチして、浮かれポンチになった男
その男性から以下の話を聞いたのは、彼の家で宅飲みをしていたとき。「マッチングアプリで怖い目にあったことある?」と聞かれたので、「怖い目にあったことはないけど、ムカつくことはあるよ~」などと話していると、彼は「俺、前にちょっと…聞いてくれる?」と切り出しました。


当時、彼は結婚寸前の彼女にフラれてしまったばかりで、自暴自棄になってマッチングアプリをしていたそうです。複数のアプリに登録して、「今度こそ結婚を!」と息巻いていました。


そんなときに、一人の“どタイプ”な女性とマッチ。お顔も趣味も、何もかもが良かったのだとか。ちなみに、マッチングアプリは男性の利用者のほうが多いため、男性側はよっぽどのイケメンかハイスペックじゃないかぎりマッチング率が低く、女性の感覚とは少し違います。“マッチするだけで奇跡”みたいな感じですかね。なので、相当浮かれたみたいです。


◆元カレ批判を聞いていたら、まさかのホラー展開に
彼はその女性とマッチ後、しばらくメッセージでのやり取りが続き、その一文一文にときめいていたそうです。メッセージのやり取りもお金がかかるシステムでしたが、「いくらでも払えるくらい楽しかった」とのこと。


そしてついに「そろそろ会わない?」と連絡をして、向こうもOKするかと思いきや…返ってきたのは、「実は私、元カレにひどいことをされて」。


彼は「慰めてうまくいくパターンきたか!?」とテンションが上がりつつも、とりあえず「どしたん?話聞こうか?」と返したそうです(これを聞いたときは、リアルにそれ言う人いるのか…と思いましたが)。



実際にそのときのスクショを見せてもらったのですが、女性からの呟くようなメッセージが続いていました。文面はボカしますが、「元カレは、すごく男尊女卑な人で」「自分のことが絶対に正しいと思っていて」「私の言うことは全部否定してきた」「自分の考えを押し付けてきてばかりで」みたいなことが書かれていました。


それを見た彼は憤慨して、すぐに「何?その男。最低だね」と返信。そのあと女性から返ってきたのは、「おまえのことだよ」というひと言でした…!


◆その女性は、前の前の彼女だった
私はこの話を聞いたとき、鳥肌が立ったのを覚えています。どうやらその女性は彼の前の前の彼女で、写真は加工していて気付かなかったそうです。元カノとの思い出が強すぎて、その前の彼女のことはすっぽりと忘れていたのだとか。


今回の話はそうそうあることではないと思いますが、彼は結婚を急ぎすぎたり、マッチングアプリに力を入れすぎたりして盲目になってしまっている部分がありました。それに関しては誰にでもあり得ることかと思います。私も顔の良さに惑わされて失敗したアプリ経験はあるので…。


◆後にわかった、この男の本性
それにしても、女性側の報復の仕方に少し惚れ惚れしてしまいましたね。そしてこの彼ですが、この話を聞いているときすでに、私の恋人でした。のちに“最強のノンデリカシー男”として、夜の生活のことまで元カノと比べられ、別れることになるのですが。


それもあって、この女性が言っていたことはあながち間違いじゃないこともわかり、時系列はめちゃくちゃですがスカッとした思い出です。彼はもしかしたら、“自分が正しい”“自分は何も悪くない”と思っていて、結婚破棄になっても自分を顧みなかったのかもしれません。


“夏のアプリ怪談”のようなお話でしたがリアルに起きたことですので、みなさんもどうか盲目にならないよう、お気をつけください。残暑の中、このお話でちょっとでも涼しくなっていただけたらうれしいですね。


<文/七尾紫>


【七尾紫】元・恋愛体質のフリー編集者。ダメ男に好かれてしまう特異体質を持つ。DVと不倫以外は大体やられている