地元と東京とを結んだ「出雲」です。

列車は2006年に廃止

2024年9月27日(金)に開票が予定されている、自由民主党の総裁選。鉄道ファンとしても知られる石破茂氏もすでに立候補を表明しており、9月8日(日)には自身の公式Xで、公約のほか“鉄道愛”も語っています。

お気に入りの鉄道について問われた石破氏は、間髪入れずに「なんといってもこれですこれ!」と、机上にあった車両の模型をカメラへ向けます。車両は寝台特急「出雲」の客車のようです。

「出雲」は2006(平成18)年3月に廃止されるまで、東京~出雲市間などを結んでいました。ルーツは1928(昭和3)年から大阪~米子・浜田間を結んだ準急407・408列車で、すでに100年近い歴史があります。末期にはA個室寝台車「シングルデラックス」や格安で利用できる3段式B寝台車も連結しました。

さて、そのような往年の「出雲」に、石破氏は「1000回は乗った」と満足げな表情。というのも、石破氏の選挙区は鳥取県第1区です。地元と東京とを移動する際の足となっていたのでした。

「出雲」の魅力について問われると、「まさしく鉄道・旅・非日常感」だと答え、列車が夜走ること、(寝台での)10時間が自分だけの空間となることを力説していました。石破氏にとって「出雲」は「蘇生する空間」とのことです。

熱弁したため、Xに投稿された動画は早回しされますが、最後には「地元で疲れちゃったなぁ、東京で疲れちゃったなぁ、でもこれに乗って10時間過ごすと突然元気になる。格別です」と言い切っていました。

投稿へは「相当好きなんですねぇ」「表情がもう楽しそう」「目が輝いている」「いい笑顔だ」「夜行列車を復活させてください」「今度は70年代アイドルのお話を是非」など、200を超えるリプライが寄せられています(絵文字略)。

「出雲」は廃止されて久しいですが、電車寝台特急サンライズ出雲」が後任を引き継ぎ、2024年現在も国内唯一の定期寝台特急として東京~出雲市間で運行されています。