インドの私立クリニックで働く医師が今月7日、腹痛と嘔吐を訴えて入院した15歳の少年に、家族の同意なしで胆嚢結石症の外科手術を行い死亡に至らせた。家族によると、同医師は携帯電話でYouTubeのチュートリアル動画を見ながら手術を進めていたという。印ニュースメディア『NDTV.com』などが報じた。

7日、インド北東部ビハールサラン地区のガンパティ病院に、ゴル君(Golu)ことクリシュナクマール君(Krishna Kumar、15)が家族と一緒にやって来た。

サラン地区の村に住むゴル君はその日、腹痛と嘔吐で苦しんでおり、入院して治療を受けると嘔吐が止まり、気分もかなり良くなった。

しかしその後、同クリニックの医師アジト・クマール・プリ(Ajit Kumar Puri)は、「患者の腹痛は胆嚢結石によるもの」と主張し、「家族の同意を得ないまま、無断で手術を開始した。

ゴル君の祖父プララド・プラサドさん(Prahlad Prasad)は、当時のことを次のように語った。

「プリ医師はまず、ゴルの父親に『ガソリンスタンドに行って軽油を買ってきて欲しい』と用事を頼んだのです。そして父親が不在の間に、YouTubeの動画を見ながら手術を始めたのです。」

「そして手術が終わり、目覚めたゴルは激痛を訴えていました。プリ医師に『なぜあんなに痛がっているのか』と質問したところ、『あなたたちは医者なのか』と食ってかかってきました。」

「ところがその晩遅く、ゴルは呼吸停止に陥り、心肺蘇生法が施されました。医者とスタッフはその後、ビハール州の州都パトナの病院にゴルを緊急搬送しましたが、その途中で息を引き取りました。すると彼らは、遺体を病院の階段に放置したまま逃げてしまったのです。」

なお、ゴル君の家族は、「ゴルをあのクリニックに連れて行ったのは、嘔吐を止めたい一心でした。その時は『医者が適切な資格を持っていたかどうか』については分かりませんでした。ただあの手術は、私たちの同意なしで行われました。彼は偽医者で自己流で手術をしたのです」と述べ、悲しみを露わにした。また、ゴル君の父親も「医者が携帯電話でYouTubeを見ながら手術をしていたようです。息子が亡くなったのは偽医者のせいなのです」と憤慨しながら語った。

当局は現在、ゴル君の検死結果を待っているところだが、印ネットメディア『Navbharat Times』では9日、逃亡したプリ医師が逮捕されたことを報じている。また、地区警察はこの事故を受け、再発を防ぐためのキャンペーンを開始したそうだが、このニュースには次のようなコメントが寄せられた。

「こういう医者は貧しい人々の救世主だよ。偽医者は安いからね。ビハール州は偽医者で溢れているよ。」
「私も偽医者の手術を受け、ひどい目にあった。」
「ビハール州では看護師の資格だけで診療所を経営している者が何人もいる。異常だよ。」
「医者になるのはお金がかかるからね。貧しい人たちはYouTubeで学んで医者になっているよ。」
「田舎には若い医者がたくさんいて、新しい診療所が次々にオープンする。なぜ医師免許、経験、設備のチェックが行われないのか。」
「政府が機能していないってことだろう。」
「警察が賄賂をもらっているのでは?」
「若い医者はお金が欲しくて手術する。すぐに手術する必要なんてなかっただろうに。」
「政府はしっかり対応すべき。これは殺人だよ。」

ちなみにイギリスの女性は2022年、ホテルの一室で豊尻施術を受け、酷い感染症に罹った。女性は死を覚悟したほどで、臀部には一生消えない傷が残ってしまった。

画像は『Bihar Tak Facebook「झोलाछाप Doctor का गजब कारनामा, YouTube देखकर दिया ऑपरेशन औऱ फिर」』より
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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