ふだん仲が良いわけでもない職場の人が急に接近してきたら、何かの勧誘か?と怯えてしまうものだろう。香川県に住む30代前半の女性(事務・管理/年収300万円)は、職場にいる「アラフィフくらいのおじさんAさん」から宗教の勧誘を受け、恐怖を感じた体験を明かす。

当時30歳の女性は電車通勤をしており、いつも定時にすぐに帰っていた。一方、Aさんは自転車通勤だったが、ある日、Aさんは珍しく女性と退勤時間が被ったかと思うと、「今日は電車で来たんよね~」と駅まで着いてきたという。(文:福岡ちはや)

「講演会とか興味ある?」と切り出され…

一緒に駅に向かう道すがら世間話をしていたというが、Aさんが

「実はこないだ○○さん(女性の名前)が夢に出てきた」
「○○さんともうちょっと話したいから、1本(電車を)遅らせようかな」

と言ったため「気持ち悪すぎ」と振り返る女性。しかし、まさか「帰れ」と言うわけにもいかず、適当に受け流しながら電車を待つことに。やがてAさんから「講演会とか興味ある?」と切り出され、女性の胸中はざわついた。

「内心『絶対やばいやつやん』と思いつつ、『え~?何の講演会ですか?(笑)』『うーん、何のと言われたら困るけど……幸せ講演会かな?』『いや~興味ないですね~』電車が来たので、この日はここで終了」

「やばそう」な気配を感じた女性は、それからAさんとの接触を避けて過ごすようになった。約3日後にAさんと退勤時間が被りそうになったときは、先にAさんがエレベーターで降りるのを待ち、時間差でエレベーターに乗り込んだという。ところが、

「エレベーターが開くと、会社入り口の自動ドアの前にAさんが待っているのが見えました」

と待ち伏せされた恐怖を語る。ここまでくると、もはやホラーだ。

「朝一でAさんから『連絡先教えてください』とだけメールが」

女性は「怖すぎて、イヤホンで音楽を聞いてるふりをして、(Aさんの前を)足速に通り過ぎました」と語る。Aさんの「何か言いたそうな雰囲気」は完全に無視し、念のために電車も1本ずらし、Aさんがいないことを確認しながら慎重に帰宅した。

女性いわく、Aさんは以前に同僚と揉めて相手を蹴ったことのある「キレやすい性格」だという。直接Aさんを注意すれば逆恨みされる危険があると考え、翌日上司に相談したところ、「なるべく見ておく」と返事をもらえた。しかし約3か月後、女性は再びAさんから接触を受ける。

「コロナで会社全体がテレワークになったのですが、そのときに朝一でAさんから『連絡先教えてください』とだけメールが」

テレワーク中に届いた不審なメールに、女性はこう対応した。

「『メールもあるし、会社にいるので電話もできます。連絡先が必要な理由を教えてください』と返信。翌日の朝一でAさんからPDF添付のメールが。PDFは某新興宗教団体のイベントのチラシでした」

「メールの内容は『悩んだのですが…』との書き出しで、イベントについてハーバリウムがあって楽しいなどの内容、後半からは急に『救世主について~』と宗教の内容がありました」

女性は上司に相談し、上司が考えてくれた返信文をAさんに送った。すると「ここまで話して断られたなら大丈夫。今後この話はしない」と返信があり、ことなきを得たそうだ。

早い段階で上司に相談した女性の判断は正しかった。いくら信仰が深くても、職場での宗教勧誘は慎んでもらいたいものだ。

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職場のおじさんから「連絡先教えてください」エレベーター前で待ち伏せ  宗教勧誘を受けた30代女性の恐怖