ローソンの関係会社であるSaha Lawson(サハローソン)は9月12日、タイに日系食品や店内調理品の品ぞろえを強化した新型店舗「LAWSON 108 United Center店」をオープンした。店内にはセルフレジデジタルサイネージを設置し、施策はタイ国内の他の店舗にも適宜導入していくとしている。

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●「Lチキ」やおにぎり、ジェラートを展開

 United Center店では、「Lチキ」や店内で調理した本格的なおにぎりを、タイのローソン店舗として初めて発売する。冷凍食品、アイス、菓子、即席麺といった日系食品のアイテム数を、通常のタイにおけるローソン店舗に比べて約4倍に拡大した。レジカウンターでは抹茶味や北海道牛乳を使用したミルク味のジェラートを提供し、“日本の味”を感じられる品ぞろえにしたという。

 ローソンは、2013年3月にタイへ初出店。現在はバンコクエリアを中心に、鉄道や空港、病院、オフィス、コンドミニアムなどに196店舗を出店している。地域のニーズに合わせた商品のほか、販売が好調なおでんデザート、ベーカリー、店内調理の弁当、フライドフーズなどの強化を進めている。

セルフレジデジタルサイネージを導入

 店内には「和×未来」をコンセプトにした内装デザインを採用し、日本の甘味処や茶屋をイメージしたインテリアを設置した。また、セルフレジと商品告知などを行うデジタルサイネージを導入。いずれもタイのローソン店舗では初の設置となる。レジや店内販促物の付け替えといった業務を削減し、店舗運営の効率化を図る狙いだ。

 タイでは日本食や日系食品の人気が高まっている。日本貿易振興機構によると、日本からタイ向けの農林水産物・食品輸出額は、2023年は511億円(世界8位)となっており、2018年と比較すると約76億円(17.5%)増加。また、タイにおける日本食レストランも、2023年の時点で5751店舗確認されており、2018年から1.9倍に増加している。

 ローソンはUnited Center店で試験的に実施した取り組みの結果を踏まえ、成功した施策をタイ国内の他の店舗にも適宜導入していくとしている。