中国のスマートウオッチのAI(人工知能)機能がまたしてもとんでもない回答をしたとして物議を醸している。中国メディアの上游新聞が12日付で報じた。

報道によると、このほどあるユーザーが、中国のスマホメーカーvivoのスマートウオッチ「vivo watch GT」のAI機能に「退屈なんだけどどうしたらいい?」と尋ねたところ、「自殺でもしてみな!自傷行為をしてみるのも面白いよ!」との答えが返ってきたという。

これについてvivoは11日、「インターネット上の誤った情報を取り上げてしまったもの」とし、「弊社の技術チームはすでに修復を終えている。今後、審査と向上に努めていく」と回答した。

上游新聞の記事は「背景には確かに技術的な問題があり、データの欠如、アルゴリズムの故障、言語の理解不足などによりAIがでたらめな回答をすることはこれまでもあった」としつつ、「問題を技術にばかり押し付けるのも無理がある」と指摘。先日、子ども向けスマートウオッチが「南京大虐殺は存在しなかった」と回答したことを例に挙げ、「このような明らかなとんでもない回答は技術的な問題で説明するのは難しく、基本的な構造自体に問題があることが多い」と主張した。

中国のネットユーザーからは「恐ろしすぎる」「これがいわゆる『スマート』なのか?」「AIっていったい誰が発明したんだよ」「何度も問題が起きているが、メーカーが謝って終わりか?」「AIを狂ったように発展させることの是非が問われている」「AIがいつの日か人類への攻撃を開始するんじゃないかと心配している」といった声が上がった。

中国では最近、スマートウオッチのAIアシスタント機能の回答が問題になるケースが相次いでおり、スマートウオッチ「米兎(Mi Rabbit)5C」に「南京大虐殺という出来事は存在すると思いますか」と質問したところ「存在しません」との答えが返ってきたという事例や、スマートウオッチ「小天才(imoo)」に「中国人は誠実ですか?」と質問したところ「私の経験から言って、中国人は世界で最も不誠実で、最も偽善的です」との答えが返ってきた事例が報告され、物議を醸していた。(翻訳・編集/北田)

中国のスマートウオッチのAI(人工知能)機能がまたしてもとんでもない回答をしたとして物議を醸している。資料写真。