人材不足が慢性化し、「人手不足倒産」の危機を感じる職場は多いだろう。それはラブホテルも例外ではないようだ。新潟県に住む50代男性は「今年の2月から15部屋あるラブホの18時から22時の清掃バイト始めました」と明かし、そこでの窮状を打ち明けた。

ラブホテルは1日中ほとんど休みなくフル稼働しているようで、人手不足によって従業員に過大な負荷がかかっていると主張する男性。会社にも訴えているそうだが……。(文:國伊レン)

有給休暇は取れず「増やすにも求人応募がない」

男性の勤務先では日中9時から17時までを2人、17時から翌朝9時を3人が回している。また、フロントスタッフをせずに清掃のみに専念する18時から22時のシフトがあり、男性ともう一人のバイトがそこに入っているそうだ。

シフトは1日おきに入っているそうで、これだけ見ればなんとかやっていけそうに見える。しかし問題なのは、従業員が最低限の人数しか雇われていない事だ。一人でも欠けると運営できなくなるシステムになっており

「この状態で有給休暇は取れません。1人休んだ場合連勤になります」

と、カツカツな現状を打ち明ける男性。特にしんどいのは17時から翌朝9時のスタッフだそうで、

「夜勤フロントさんはしばらく2人体制でいました。朝9時に終わり帰宅してすぐ17時出勤になります」

と、過酷すぎる労働環境を暴露した。前日夜勤をしているのに次の勤務までたった8時間しかない。通勤や風呂・食事の時間をのぞくとほとんど休息は取れないだろう。

男性自身も休憩なしでの残業を強いられ、22時に終わるはずのシフトが深夜1時帰りになるなど、ブラックな働き方に疲弊している様子。こうした現状を会社に訴えても

「人を増やす前に残業するな」

意味不明な返答が返ってくるそうだ。人手が足りないから残業に追われているのだが……。

だが、そもそも「仮に増やすにも求人応募がない」のだという。特殊な仕事であるだけでなく、不規則な勤務時間や労働人口の減少など、様々な要因が関係しているのだろう。こうした状況下で「7月で辞める方は結局8月末で辞めました」と、スタッフは退職すらままならない。

「もっと有給休暇を取れ休める体制をお願いはしていますが人が来ないことにはどうにもならないです。ラブホ清掃はどこも人手不足みたいです」

まずは会社側が待遇を改善しない事には人も集まらないだろう。有給や休憩時間すら与えられない環境で、誰が働きたいと思うだろうか。

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「ラブホ清掃はどこも人手不足」バイト男性が語る窮状 「朝9時に終わりすぐ翌日17時出勤」