新学期が始まる9月となり、中国の各大学が続々と2024年度の新入生を迎えており、新たに設置された学科も新入生を迎えている。中国教育部(省)によると、今年は新たに24学科が学部・学科目録に組み込まれ、大学54校に設置された。人民網海外版が報じた。

新学期が始まり、北京農学院・生物育種技術学科が第一陣となる新入生を迎えた。河北省出身の尹智燁さんは、新入生30人のうちの1人で、トップの成績で同学科に合格した。 尹さんは、「現代農業に興味があるので、専攻を決める時に、生物育種技術学科を選んだ。種は、現代農業の『チップ』と呼ばれており、種の安全は、食糧の安全に繋がる。一生懸命勉強して、将来は国の種業事業の役に立ちたい」と語る。 生物育種技術やスマート海洋設備、インテリジェントマテリアル技術、ソフトマター科学・工学といった新規学科は、名前からしてテクノロジー感満載だ。教育部高等教育司(局)の責任者によると、同部は、国家戦略や地域の発展のために至急必要とされている新学科を大学が開設するようリード・サポートしており、国家戦略人材や至急必要な人材に的を絞って育成する学科もある。

西南交通大学は、「高出力半導体科学・工学」学科を開設した。同校・マイクロエレクトロニクス学院の宋文勝副院長によると、この新しい学科は、国家工業半導体産業の戦略的ニーズに合わせて設置され、新エネルギーや鉄道交通、電気自動車、工業自動化データセンター人工知能(AI)計算電気供給といった分野において、大きな発展のポテンシャルを秘めている。 国家戦略や地域のニーズに寄り添うほか、新たな24学科は、学際的であることや分野融合の特徴が色濃くなっている。上海交通大学は今年、「健康科学・技術」学科を新設した。

西南交通大学

同校の溥淵未来技術学院の王景川副院長は、「新学科は理、工、医など多くの学科、分野が融合しており、AI、ビッグデータ、バーチャル・リアリティ(VR)技術、バイオインフォマティクス、遺伝子技術、予防医学、運動・エクササイズ医学といった知識やコンテンツの融合を通して、生命が誕生し、育ち、成長し、老化していく全ての過程のパターンを研究するほか、人類の未来の健康関連テクノロジー・イノベーションをリードする戦略型リーダー的人材の育成に尽力していく」と説明する。 王副院長は、「高齢化が加速するにつれて、社会の健康管理や医療サービスに対するニーズが日に日に高まっている。健康科学・技術学科の卒業生は、医療機関や公共衛生機関、高等教育機関、研究機関、総合保健産業といった分野で、健康科学研究、関連施策の策定、健康データ分析、疾病予防・抑制、設備研究開発などに従事することができる。その他、健康テクノロジーが進歩し続けており、卒業生には多くの就職の機会が見込まれる」と説明した。(提供/人民網日本語版・編集/KN)

中国教育部によると、今年は新たに24学科が学部・学科目録に組み込まれ、大学54校に設置された。