タイの首都、バンコクにあるカオキアオオープン動物園のコビトカバの赤ちゃん、ムーデンがかわいすぎて世界中が熱い視線を送っている。
現在生後2カ月のムーデンは、ぽよんとしたお顔はもちろんのこと、食べたり遊んだりする仕草全てが愛くるしいのだ。
動物園には連日多くの来園者が訪れているが、動物園がSNS(X)にその姿を投稿すると、世界中で人気沸騰。
ムーデンをモチーフにした様々なグッズが誕生する始末だ。
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世界中の人気者となったコビトカバのムーデン
ムーデンは2024年7月10日にカオキアオオープン動物園で生まれたメスのコビトカバで現在約生後2カ月だ。
ムーデンの名前は一般公募により選ばれたそうで、その由来はタイ語で「弾むブタ」を意味する。
他にも(豚肉ミートボール・チャーシュー)の意味もあるそうだが、その名の通り、小さなムニュっとした体で飛んだり跳ねたりしている姿がとても愛くるしく、地元タイはもちろん、SNSを通じて世界中で人気者となった。
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ムーデンの日常の姿を投稿している動物園のX公式アカウントには、多くのフォロワーがつき、世界各国のメディアにも取り上げられている。
ムーデンは、愛くるしい姿と豊かな表情で世界中の人々の心をわしづかみにし、ネットアイドルに君臨した。
動物園への来場者数も急増し、園側は、ムーデン人気に乗じて、ムーデンのイラストをデザインしたシャツやパンツといったグッズを今月初めに販売開始し、飛ぶように売れているという。
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人気になり過ぎたあまり困ったことも
しかし、人気が出るとトラブルも発生するのが常だ。来園者がムーデンに物を投げつけたり、水をかけたりしてその反応を動画に取ろうとする行為が散見されるようになったという。
このような行為に対し、動物園側はすぐに対応を強化し、セキュリティスタッフを増やしたり、こういった行為に対して法的措置を取る可能性があると警告した。
コビトカバとは?
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コビトカバは、アフリカのギニア、コートジボワール、シエラレオネ、リベリアの熱帯雨林生息する小型のカバで、一般的なカバに比べてかなり小さいのが特徴だ。
成体の体長は約150~175cm、体高は約75~100cmで、体重は180~275kgほどと、通常のカバ(体重1,500〜3,200kg)よりもかなりコンパクト。
皮膚は厚く、暗褐色から黒色をしている。皮膚からは粘液が分泌され、これにより肌を乾燥から守る効果がある。
野生のコビトカバは夜行性であり、夜間に活動することが多く、主に陸上で生活し、木の葉や果実、草などを食べる。日中は水辺や湿地帯に隠れ、体温を調整したり、捕食者から身を守るという。
コビトカバは、その珍しい存在から、現地の伝承や神話に登場することもある。
西アフリカでは、カバは水の精霊として崇拝されることがあり、コビトカバもその一部として特別な存在とされている。
そんな愛すべきコビトカバだが、生息地の森林伐採や人間の活動による環境変化、密猟などによって個体数が減少し、絶滅危惧種に指定されている。
野生に残るコビトカバは3,000頭未満とされており、ムーデンの人気は、これらの生き物を保護する必要性を広く訴えるきっかけとなっている。
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