格闘家・朝倉未来が立ち上げた新たなアイドルプロジェクト『Dark Idol』が、音楽シーンに新風を巻き起こそうとしている。ABEMAとASOBISYSTEMの共同で展開されるこの番組は、“セカンドチャンスを願う女性たち”に焦点を当て、従来のアイドル像を覆す新しいかたちのグループ結成を目指す。
参考:【写真】橋本萌花 、星野ティナ、谷屋杏香、石川侑依、前垣さら、一条カオリの撮り下ろしカット
朝倉が掲げる「正直に生き、同性に好かれるアイドル」を生み出すコンセプトのもと、40人の参加者から厳しい審査を勝ち抜いた6人のメンバーが誕生した。今回編集部では、番組では見ることのできなかった彼女たちの素顔と、グループ結成までの舞台裏に迫るべく、橋本萌花 、星野ティナ、谷屋杏香、石川侑依、前垣さら、一条カオリへのインタビューを行った。
従来のアイドルオーディション番組とは一線を画す『Dark Idol』。選ばれし6人の等身大の姿を、彼女たちの言葉を通じてお届けする。
・辿り着いた理想のアイドル像「思いやりのある子が魅力的」
――まずは最終審査の合格おめでとうございます! さっそくですが、いま隣に座っているメンバーの第一印象から教えてください。(席順:星野→谷屋→石川→前垣→橋本→一条)
星野:杏香ちゃんは最初(気が)強い子に見えたんです。あんまりみんなを明るく盛り上げようとするタイプには見えなくて。でも、話したら「何この子めっちゃ面白ろ!」って思いました。その一面を知ったあとだと、よりダンスとパフォーマンスの切り替えのギャップがかっこよく感じました。
――どんなところを面白いと思ったんですか?
星野:うーん。「この会話が」っていうより、常ににやにやしてるんですよ(笑)。
谷屋:いや、常にはしてないから!(笑)
――そんな谷屋さんの、石川さんへの第一印象は?
谷屋:侑依ちゃんは最初大人しそうで、人と話すの好きじゃなさそうだなって。マイワールド強めなイメージがあって。敗者復活のメンバーが合宿に向かう車のなかで、初めてちゃんと喋ったんですけど。意外と喋るし、誰にも物怖じせず意見言える子だなって。このなかでいえば、芸能活動の未経験者はひとりだけなんですよね。
石川:そうそう!
谷屋:でもその物怖じしない性格が、未経験でも過酷な合宿についていけるみたいなとこにつながってるのかなって。
石川:ひとりっ子だからかもしれないけど、自分の世界もはたしかに持っているのかも。さらちゃんは……ファーストステージの待合室で隣同士だったんです。めっちゃ可愛いなって思って、「ハーフですよね?」って聞いちゃいました。
橋本:初対面で切り込むなぁ~。
石川:でも、ずっとなにか食べてるんですよ。おにぎりとかサンドイッチとか。みんな練習してるのに、(そんなに食べてて)大丈夫かな?って思うじゃないですか。でも、本番は歌もダンスもめっちゃ上手くて。もう余裕だったんだなって(笑)。
――緊張はしていなかったんですか?
前垣:いや~お腹がすきすぎて、とにかく食べてました(笑)。私、よく食べるんですよ。
石川:さすがにびっくりした!
前垣:萌花ちゃんは、多分このオーディションで1番隣にいた人なんです。最初の印象は、歌がめっちゃ上手くて、魅力的な存在でした。3rd STAGEのアイドルフェス審査で初めて話したんですけど、とにかくどこでも寝るんです。
――よく食べる、よく寝る、と揃いましたね(笑)。
前垣:食べ物は余ったものよくもらってます!(笑) 落ち着きがあって、お姉ちゃんみたいな存在です。あとはとにかく歌声がかっこいい。
橋本:私はオーディション前になると気持ち的にあんまり食べられなくて。お腹も出ちゃうしって思って(お弁当を)閉じたら、さらちゃんに「それもう食べないの?」って(笑)。「もう食べないからいいよ」って言ってあげました。
――橋本さんの一条さんへの印象は?
橋本:視聴者の皆さんも覚えてるかもしれませんが、1st STAGEのタイマンバトルのとき、赤髪だったんです。その姿見て、「この子受かりそうだな」って直感で思いました!
一条:でもこうやって言ってくれる割に、「前髪を分けてほしい」ってめっちゃ言われるんです。前髪作ったら「(解釈が)違う!」って言われて。
橋本:そう言っちゃうぐらい私にとって「推し」というか(笑)。シンプルに顔がタイプなんです。このメイクも似合うかもとか考えちゃう。
一条:嬉しいは嬉しいです、あと今日は(前髪が)解釈一致でよかったです(笑)。
――では最後は、一条さんから星野さんで。
一条:最初は怖いのかなと思ったんですけど、意外とほわほわしてて話しやすくて。合宿で同じ部屋だったんですけど、私メイク落とし忘れちゃって。そのときメイク落としとか、喉のトローチとかいろいろ借してくれたんです。それで、天然っぽいけど意外とお姉さんみたいな面もあるのかなと思いました。
――星野さんは準備がいいんですね。
一条:そうなんですよ。なんでも持ってるんです。
星野:旅行の前とか、結構いろいろ準備するタイプで。
橋本:でもさ、普通合宿にメイク落としは持っていかない?(笑)
一条:それはそうかも(笑)
谷屋:あとあれ……筋肉痛の……。
全員:ああー!!
――星野さんが何か持っていたのでしょうか?
星野:筋肉痛に効くクリームみたいなやつがあって。レッスンで絶対痛くなるから常備してたんですよ。そしたら「みんなも使いたい」って言うから、貸しました。
谷屋:みんなで使ってたんだよね。
星野:そしたらバスのなかがめちゃくちゃ薬の匂いで臭くなって。「私のせいじゃない」って、ほかのメンバーには知らないフリをして黙ってました(笑)。
――メンバー同士の支え合いや、特に助けられたと感じた審査について教えてください。
星野:合宿オーディションの1日目に課題曲を披露したとき、歌詞が飛んじゃったんです。普段はメンタルが崩れにくいタイプなんですけど、さすがにめちゃくちゃ落ち込んじゃって。そんなとき杏香ちゃんが「大丈夫だから」って元気づけてくれました。それがすごく心強かったですね。
谷屋:同じ敗者復活組だったので、気持ちがよくわかったんです。最初の課題曲披露で歌詞を忘れるのはメンタル的にきついだろうなって。3日間ある合宿の最初からメンタルやられたら大変だと思って。オーディション経験者として、「ここで折れたらもったいない」って思いました。
橋本:合宿のCOOLチームは難易度が高くて、私も本番直前のリハーサルで間違えてしまい、メンタルあらくれ女だったんですけど(笑)。チームメンバーが常にフォローしてくれました。本当にメンバーに救われたなって感じます。
――サプライズ訪問で来てくれたAIさんのアドバイスもありましたね。
橋本:そうなんです。「考えても仕方ない」「開き直るしかない」「失敗してもいい」みたいなことをすごく言ってくれて。ずっと拝ませてもらってました。本番前、AIさんの姿を見て、もう(手を合わせるポーズで)こんな気持ちでしたね(笑)。
前垣:私は、3rdステージ「アイドルフェス審査」のとき、ポリープができちゃって歌えなくなったんです。そのときはチームメンバーがほんとに支えてくれて、パートを交代してもらったり調整してもらったり。そこで“チームの良さ”に気づきましたね。
――個人インタビューのフリップには「絶望」と書いていましたよね。
前垣:そうでした(笑)。でもそのあとは割と前向きに考えられて、ダンスで魅力を発揮しようって切り替えました。
――さまざまなタイプの参加者と一緒に過ごして、「魅力的なアイドル」についての考えは変わりましたか?
一条:全体を通して、思いやりのある子がすごく魅力的だなって思いました。支え合いとか助け合いの精神も大切だなって。一方でステージ上では、自信満々にパフォーマンスする子に目が行くんですよね。自分らしさを忘れず、自信を持ってパフォーマンスする人が魅力的だと感じます。
石川:いまの話にもつながるんですが、自信を持つことは私としては個人的に課題でもあるんです。『Dark Idol』では、周りのみんなが唯一無二の自分らしさを出せているのが、すごく魅力的に映りました。あと、オーディションで落ちてしまったほかのメンバーもすれ違ったときとか、カメラの外で「お疲れ様」「おめでとう」って声をかけてくれて。そういう人間性の高さが素敵だなって思いましたね。
・個性の強いメンバーがいたから「グループアイドルっていいな」と思えた
――では『Dark Idol』を振り返って、みなさんが一番嬉しかったことは何でしょうか?
星野:オーディションメンバーから表情管理をすごく褒められたんです。ダンスも歌も自信がなかったので、表情には自信が持てたことが嬉しくて。あと、合宿審査の最終日、先生に「スター性がある」って言われて。それもめちゃくちゃ嬉しかったし、自信になりました。
谷屋:私は合宿の最終ステージのパフォーマンスですね。結果とか順位じゃなくて、そのパフォーマンス中にグループの一体感をめちゃくちゃ感じられたんです。パートが変わるたびに、みんなが「できた!」って思ってるのがわかって。グループでなにかをやる達成感と楽しさが本当に忘れられないです。
石川:私は敗者復活できたときが1番嬉しかったです。敗者復活をするためにSNSを必死に頑張って、SNS運用の本を買って24時間ストーリーを切らさないようにしたり……。リール動画の作成も含めていろいろ頑張りました。復活できたときはめちゃくちゃ嬉しかったです。
――ファンの方からもたくさんのメッセージが届いたのではないでしょうか。
石川:そうなんです。DMで応援メッセージをもらえて、それが思った以上に励みになりましたね。きついなって思ったときも、目に見えるかたちで応援してくれる人がいるんだって感じて。頑張ろうと思えたんです。
谷屋:私は、合宿で努力しているところを先生に見ていただいて、それを最終審査で褒めてもらえたのが嬉しかったです。みんなも本当に頑張っていて、できなかったことが本番でできていたり、声が枯れそうなのにちゃんと出ていたり。そういう成長を実感できた瞬間が嬉しかったですね。
橋本:2nd STAGEの「グループパフォーマンスバトル」で最後まで頑張って、1位を取れた瞬間は泣きそうになりました。あのバラバラな5人のチームになったときは「もう終わった」って思ったんですが(笑)。
――橋本さんのCチームは、個性の強いメンバーが集まってましたから。
橋本:でも結果的に、そのアンバランスさが良かったみたいで。そのとき「グループアイドルっていいな」って思えて、もっとこのオーディションを勝ち上がりたいって確信に変わったんです。
一条:私は合宿3日目のステージに入った瞬間ですね。リハーサルから先生たちの表情が変わっていて、「できてる!」と実感して嬉しかったです。あと、ダンス講師のソラ先生に直前に「ファイティン」って言われて。「あなたならできる」って伝えてくれたんだと思います。
――ソラ先生は順位発表で「カオリー!」と歓声を上げていましたね。
一条:先生はすごく厳しいんですけど、めちゃくちゃ温かいんです。とくに合宿は最初ボロボロだったから、それが変わった瞬間が嬉しかったです。
――では最後に、これから6人でやりたいことはありますか?
石川:今日はみんなで食事に行く予定だったんですけど、私の予定で行けなくなっちゃって(笑)。とりあえず、みんなでご飯食べたいよね?
全員:(うなずく)
星野:みんなのことまだ全然わからないので!
橋本:いや、全然は嘘でしょ(笑)
谷屋:あははっ。とりあえず、みんなでご飯に行きましょう!
(取材/文=すなくじら)
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