JA共済連は、全国の男女15歳~84歳の“自転車利用者“と“自転車非利用者(歩行者や自動車ドライバーなど)”計22,400人を対象に、自転車の交通ルールや自転車のヘルメット着用に関する意識調査を実施。このたび、その調査結果を発表しました。
自転車を利用している男女11,200人を対象に、自転車乗用中にヘルメットを着用しているかを調査。その結果、着用している人は全体の26.2%でした。
着用率が一番高かったのは20代男性で、「常に着用している」(21.8%%)、「おおむね着用している」(15.9%)を合わせて37.%でした。一方、一番低かったのは、13.6%で50代女性でした。
改正道路交通法の施行により、令和5年4月1日から年齢を問わず自転車利用者のヘルメット着用が努力義務化されました。このことを知っているかを調査すると、どの年代においても80%以上の人が認知しており、年代が高くなるほど認知度も高い傾向がありました。
また、理解度を調べるため、法令の解釈に関する選択肢のうち正しい解釈を選ぶ質問をしたところ、正しい解釈である「着用を努めることが義務付けられ、違反時の刑事罰や行政罰なし」と回答した人は73.1%となりました。ヘルメットの着用努力義務化についての認知・理解は進んでいる反面、自転車利用者の着用率の低さがうかがえました。
自転車乗用中にヘルメットを着用しない人を対象に、その理由を尋ねました。「非常に当てはまる」「ある程度当てはまる」と回答した人は、「似合わない」(57.6%)よりも、「ヘルメットの着用が面倒だから」(82.8%)の方が多くなりました。似合わないということよりも、「面倒くさい」という気持ちがヘルメット着用を妨げる原因のようです。また、心理面から理由を探ったところ、男女の差が見られました。より心理的な壁があるのは女性で、「ヘルメット姿の自分が気恥ずかしいから」(男性46.9%、女性65.4%)、「ヘルメットが似合わないから」(男性48.9%、女性65.2%)に、それぞれ65%以上が「非常に当てはまる」「ある程度当てはまる」と回答。中でも男女差が最も大きかったのは、「ヘルメットのデザインが気に入らないから」(男性44.9%、女性64.7$)で、約20%の差がありました。
自転車乗用中にヘルメットを着用する人を対象に、その理由を聞くと、「自分自身の安全のため」(89.4%)、「交通事故のニュースを見てもしものことを考えている」(79.4%)などが主な回答でした。
また、心理面から理由を探ったところ、61.3%が「ヘルメット着用が習慣化し、着用しないと落ち着かないから」と回答。ヘルメット着用者は、見た目よりも、着用しないリスクを理解し、着用が習慣化されている傾向がみられました。
歩行者・ドライバーを対象に、自転車利用者の守れていないと思う交通ルール1位は「自転車乗用中はヘルメットを着用すること」で42.3%、2位は「歩道通行時は、自転車は車道よりを徐行・もしくは降車して歩行すること」(37.6%)、3位は「一時停止(止まれ)などの標識に従うこと」(32.0%)でした。
また、ヘルメット着用者に対してどのように感じるかを調べると、「命を守るための行動で常識的だと思う」(83.3%)、「法令をしっかり守る姿勢は素晴らしい」(83.1%)、「安心感がある」(80.5%)となりました。また、「誠実そうに見える」(75.7%)や「好意的に感じる」(74.7%)という回答もあり、世間からは、好印象を持たれていることが分かります。さらに、「かっこいいと思う」(42.6%)、「快適そうに感じる」(40.8%)と感じる人がいることも判明しました。
JA共済連のWEBサイト「JA共済地域貢献活動ちいきのきずな」では、「自転車乗るならヘルメット!~かぶろう、大切な命を守るために~」というテーマで、自転車利用時のヘルメット着用の重要性をわかりやすく解説している動画が公開中なので、ぜひチェックしてみてはいかが?
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