2025年4月に入社する学生の内定式は「リアルで実施」が約9割――就活情報サイトを運営する学情(東京都中央区)が、そんな調査結果を発表した。就活のオンライン化が定着する中、リアルなコミュニケーションの機会を求める声も広がっているようだ。

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●内定式は「リアル開催」が約9割

 内定式を実施する企業のうち、2025年4月入社予定者向けの開催方式は、「リアルで実施」が87.4%と最多に。「検討中」(7.5%)、「オンラインとリアルを組み合わせて実施」(2.8%)、「オンラインで実施」(2.3%)と続いた。

 企業からは「学生にアンケートをとったところ、リアル開催の希望が多かった」「内定者同士のつながりを創出したい」「内定辞退の防止につながるのではないかと考えている」「選考はオンラインも併用したので、内定式は会社に訪問する機会を設けたい」といった声が上がっている。

●内定式で実施するものは「社員と交流できる」ことが最多

 内定式で実施するものは、「社員と交流できる」が59.0%で最多に。「同期と一緒に『体験』ができる」(34.3%)が続いた。

 「若手社員と交流することで、働くイメージがわきやすいと思う」「先輩社員との交流を通じて、企業理解や入社意欲向上につなげたい」「同期・社員と交流することで、少しでも安心して入社してもらいたい」などの声が上がっている。

●6割超が懇親会を実施

 内定者フォローのために実施しているものは、「懇親会の実施」が65.5%で最多に。「面談の実施」(50.4%)、「入社前研修・就業体験機会の提供」(35.1%)、「社内見学」(34.3%)が続いた。

 「定期的なコミュニケーションをとり、内定辞退を防ぎたい」「月に1度、飲食をしながら参加できるオンラインでの懇親会を実施している」「可能な限りさまざまな情報や機会を提供し、理解を深めてもらうことでミスマッチを防ぎたい」といった声が寄せられた。

 調査は8月30日9月13日、企業・団体の人事担当者を対象に実施。661件の回答を得た。