ボールペンをはじめとする筆記用具を持ち歩く人は多いはず。

しかしボールペンで文字を書こうとした時に、インキがかすれて困ったことはありませんか。

ボールペンが使えなくなってしまう原因について、筆記具・文具・玩具などの製造販売を行っている『株式会社パイロットコーポレーション(以下パイロットコーポレーション)』の担当者に取材しました。

ボールペンのインキがかすれる4つの理由

ボールペンを持っている様子

※写真はイメージ

ボールペンの使い方次第では、インキがかすれる場合があるとのこと。

パイロットコーポレーションは、インキがかすれる理由として以下の4つを挙げています。

なお以下のような理由で使用できなくなると、元には戻せないので注意してください。

1.空気の呑み込み

文字を書く時、ペン先が上向きになっていませんか。

例えば壁にかかったカレンダーに文字を書く時は、ペン先が上向きになりやすいものです。

ペン先が上を向いていると、インキが重力によって引っ張られてペン先から空気が入り、インキがかすれることがあります。

ボールペンを使用する際は、ペン先が水平より上を向いていないか確認しましょう。

2.ペン先の損傷や乾燥

ペン先に衝撃を与えると傷んでしまい、ペン先のボールがスムースに回転しなくなる場合があります。

またペン先が剥き出しになっていると、インキが乾燥して固まり、書けなくなることも。

衝撃や乾燥から守るため、筆記後は必ずキャップをしめる、もしくはペン先を収納するようにしてください。

3.紙繊維やコートの詰まり

文字を書いているうちに、ペン先で紙表面の繊維やコート剤を削り取ってしまうのも原因。

それらがペン先に詰まり、ボールがスムースに回転しなくなる場合があります。

文字を書く紙は、ノートや手帳のような筆記具に適したものを選び、ペンを寝かせず60度以上に立てて書くよう意識してみましょう。

4.インキの変質・劣化

製造されてから年月が経過した古いインキは、変質・劣化します。

インキの溶剤が蒸発してドロドロになり、ペン先からスムースに出てきません。

ボールペンを購入したら、2~3年を目安に使いましょう。

また、直射日光や高温を避けた安定した場所で保管することも大切です。

キャップのしめ忘れにはご注意を

透明のボールペンを持っている人

※写真はイメージ

また担当者によると、水性インキは乾燥に弱いため特に注意が必要です。キャップをしっかりしめるよう意識してください。

ボールペンのかすれは、ふだんの何気ない行動が原因になっているかもしれません。

正しく使用できているかを今一度確認し、お気に入りのペンを最後まで使い切りましょう。


[文・構成/grape編集部]

出典
パイロットコーポレーション
※写真はイメージ