2024年9月19日、中国メディアの極目新聞は、満州事変のきっかけとなった柳条湖事件が起き、中国で「国恥の日」とされる「9・18」を笑いのネタにしたインフルエンサーの女が当局に身柄を拘束されたと報じた。
記事は、中国で「9・18事変」と呼ばれる満州事変勃発から93年を迎えた18日、インフルエンサーの「娟子」がライブ中に「9・18」を「6・18」と言い間違えて大笑いしたと紹介。ネットユーザーから寄せられた質問に対して「学校に行ったことないから」「ニュースも見ないし」「9・18なんて聞いたこともない」などとちゃかすような回答をしたと伝えた。
そして、同日夜には「娟子」のSNSアカウントが凍結されたほか、19日にはあるネットユーザーが「江蘇省塩城市で娟子が警察官に付き添われて病院で身体検査を受けている。どうやら捕まったようだ」とする動画をネット上に掲載したとした。同日午後に同市公安局に問い合わせたところ「本件は通報を受けて現在捜査中」とのみ回答があり、「娟子」が身柄を拘束されたのかについてはコメントが得られなかったと紹介している。
18日には広東省深セン市の日本人学校前で日本人の児童が刃物を持った男に襲われ、翌日死亡する事件が起きた。センシティブな日に起きた痛ましい事件に中国世論が大きく注目する中でのインフルエンサーの言動は多くの中国のネットユーザーを怒らせたようだ。ネット上では「有名人になりたいなら基本的な素養が必要。人民の恥さらしだ」「これはある意味、教育の問題でもある」「今のショート動画プラットフォームの流れはあまり良くない気がする。国歌の題名(義勇軍進行曲)すら知らない若者も多い」「奔放な発言をするインフルエンサーは多いが、9・18をネタにするのはさすがにアウト」といったコメントが寄せられている。(編集・翻訳/川尻)
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