知らなくても全然大丈夫だけど、知っているとすごく楽しい! 日々あらわれては消えていく“インターネットの流行りもの=ネットミーム
 8月下旬から9月に集計されたニコニコ大百科HOTワードランキングの中から、話題のネットミームを7つチョイスし、サクッと読める解説記事をお届けします。

1.エビ揉めタップで解説へ)

2.無課金おじさんタップで解説へ)

3.キッショ なんで分かるんだよタップで解説へ)

4.伊能忠敬界隈タップで解説へ)

5.きまぐれテンプテーションタップで解説へ)

6.昆虫女王メスキングタップで解説へ)

7.パルワールドタップで解説へ)


■8月28日~9月3日の週間HOTワード

■『エビ揉め』とは?

 アイドルマスターシャイニーカラーズの楽曲として2020年に発表された”Happy Funny Lucky”という曲があり、その歌詞中の”Every moment!”という部分が”エビ揉め”に聞こえることで、それを題材の一部とした動画も投稿されていた。

 2021年頃に動画投稿者エッグ氏はこの空耳を動画のネタにしようと考えたらしく、結果的に2024年8月25日に上記動画が投稿され謎の”エビ揉め”ブームの火付け役となった。
 ブームの拡大によって、Happy Funny Luckyの作詞者である渡邊亜希子氏が明らかにブームを念頭に置いた投稿をするなどX上でも話題となっている。(詳細はニコニコ大百科へ)

■『無課金おじさん』とは?

 2024年7月に開催されたパリオリンピックのエアピストル競技に出場した、ユスフ・ディケチ選手のこと。
 エアピストルは通常の炸薬弾を使うピストルとは異なり、発砲時の反動が無い。このため、射手は一般的な実弾射撃と異なり、ある種奇妙にも見える独特の構え方を取ったり、視線を安定させる特殊ゴーグルを装着する。
 また、集中力を維持するために大きなイヤーマフなども使われる(これは実弾射撃でも一緒)。
 10mエアピストル部門で銀メダルを獲得した韓国のキム・イェジのゴーグル姿を始め、普段見慣れない競技射撃選手達のクールな装いは世界中のネットで話題になった。

 そんななか、ユスフ・ディケチ選手は先述の競技スタイルとは真逆の「白Tシャツのユニフォーム」「メガネ」「飛行機のアメニティにありそうな普通の耳栓」「ピストルを持たない左手をポッケに入れるラフな射撃姿勢」と、「そこら辺のおじさん」としか言いようのないラフな姿で出場し、日本のネットでは「オンラインゲームの無課金装備ユーザー」に見えることから「無課金おじさん」との愛称が付いた。(詳細はニコニコ大百科へ)

■9月4日~9月10日の週間HOTワード

■『キッショ なんで分かるんだよ』とは?

 漫画『呪術廻戦』第90話「渋谷事変⑧」、単行本では11巻に登場した台詞。
 呪霊に対処していた呪術師の五条悟の前に、一年前に自分の手で殺したはずの夏油傑が姿を現すが、目の前にいる人物が夏油傑本人ではないことを五条悟は見破る。
 これを受けて夏油傑の姿をした人物が発した言葉。
 印象的な場面であるためパロディにされやすい。ただ、「キッショ」という言葉が罵倒語なので、ネットスラング等として使う場合は注意が必要である。(詳細はニコニコ大百科へ)

■『伊能忠敬界隈』とは?

 長距離を歩く人々のこと。仕事で行う人もいるが、主に趣味やストレス発散として行われる場合にこう呼ばれる。
 以前から存在していたが、2024年7月末にこの名前がSNS上で広まった。江戸時代に日本全国を歩きながら測量し、精度の高い地図を完成させた伊能忠敬に由来する名称である。

 「健脚」にも近いが、これは急坂を歩く場合などにも使える言葉であり、「伊能忠敬界隈」の場合は長距離・長時間という点を中心に使われる。
 最初の投稿で引用された内容は「19時~4時まで40kmを歩く」という特殊な状況だったが、広まるにつれて単にゴルフのキャディや住宅地図調査員など、日時問わず長距離を歩いていれば伊能忠敬界隈扱いされるようになった。(詳細はニコニコ大百科へ)

■9月11日~9月17日の週間HOTワード

■『きまぐれテンプテーション』

 『きまぐれテンプテーション』とは、2019年9月27日にシルキーズプラスから発売されたアダルトゲームである。略称は『きまテン』。 

あらすじ(公式サイトより)

とあるマンションで、四人の住人全員が死亡する事件が起こった。
遺体は腹を裂かれた上に臓器が持ち去られているという不可解極まりない状態で発見された。
マンション内に満ちた濃い瘴気が事件の背後に霊的な何かが存在する事を匂わせている。
警察の手に余る案件であったため、人ならざるモノを管理し調伏するための機関「陰陽寮」から若き陰陽師、巽悠久が派遣され事件の調査に当たる事となった。
とある目的のためにイギリスから海を渡り日本へやってきた悪魔、アンネリーゼと共にマンションで何が起こったのか、何故住人が死んでしまったのか、その謎を解き明かしていく…

 あらすじからわかるように、冒頭からホラー展開でありながら可愛らしい絵柄とのギャップに今なお多くのファンが魅せられている作品。(詳細はニコニコ大百科へ)

■9月18日~9月24日の週間の週間HOTワード

■『昆虫女王メスキング』

 龍が如く1のPS4リメイクに当たる『龍が如く 極』のサブストーリーに登場する架空のゲームである。ひょんなことから何かのカードを拾った主人公・桐生一馬は、ゲームセンターに足を運ぶ。
 すると、神室町の子どもたちがこのカードゲームを遊んでいる。

 元ネタは『甲虫王者ムシキング』であり、開発元のSEGAによるセルフパロディである。『龍が如く 極』では第4章であるサブイベントをクリアすると実際にプレイできるようになる。(詳細はニコニコ大百科へ)

■『パルワールド』

 パルワールド(Palworld)とは、2024年1月19日に発売されたオープンワールドサバイバルクラフトゲームである。

 広大なオープンワールドの世界を舞台に100種類以上の不思議な生物「パル」を集め、戦闘や建築、労働をさせたりするなどモンスター収集やモンスター育成の要素を含んだゲームとなっており、パルはそのまま戦闘させたり、騎乗やガトリングガンなどの銃を持たせて戦わせることもできる。

 捕まえたパルと一緒に拠点構築ができるゲーム性等が好評を博した半面、そのパルのデザインの多くが某国民的RPGのキャラデザインにかなり似ていることが指摘されたりと、良くも悪くも発売直後からネット上で話題になり、発売5日で世界700万ダウンロード(Steamのみ)、同時プレイ人数は歴代2位となる185万人以上を達成している。

 早期リリースから丁度8ヶ月が経った2024年9月19日任天堂株式会社ポケモンの共同で株式会社ポケットペアに対し特許権の侵害訴訟を東京地方裁判所に提起したことが報じられた。
 同社IPの『ポケットモンスター』シリーズのシステムとの共通点が多く、「ポケモンに類似している」という問い合わせも多かった。(詳細はニコニコ大百科へ)