「エミー賞過去最多受賞となった真田さんのスピーチ時間はわずか1分間でした。そのなかで、自分を支えてくれた制作会社やスタッフたちに感謝の気持ちを伝えていました。自らのことより、チームへの感謝を示す。まさにこれは“同志”と語っていた大谷さんと通じます」(在米ジャーナリスト)
先月15日(現地時間)、LAで行われた米国テレビ界の“アカデミー賞”第76回エミー賞の授賞式。真田広之(63)が主演&プロデューサーを務めた『SHOGUN 将軍』が作品賞・主演男優賞などの主要18部門を制覇した。制作関係者は言う。
「『ラストサムライ』などでハリウッドに進出した真田さんは近年、役者としての限界を感じるようになったとか。そのため作品のプロデュース法を真剣に学び、3~4年前から正式にプロデューサーとしても活動するようになりました」
まさに“二刀流”として栄光をつかんだ真田だが、今年3月31日、ドジャー・スタジアムで大谷と“初共演”していた。
「真田さんは始球式に黒のドジャースユニホームで登場。“ショウグン”と紹介され、捕手役の山本由伸選手へ見事にノーバウンドで投げ込みました。大谷選手も笑顔でたたえていました」(スポーツ紙記者)
意外にも初めて始球式を務めたという真田はこの日、取材陣に大谷らについてこう語っていた。
「日本人としても、それからアメリカに住む、日本のエンターテインメントをやっている者としても、自分も勇気をもらいました」
「大谷選手、山本選手、ジャンルは違えど、皆さんに勇気や誇りや元気を与えられる。スポーツとエンターテインメントとの差はありますけど、どこかで同じ同志のような気持ちでいるので、一緒に盛り上げていけたらいい」
前出のスポーツ紙記者は言う。
「ロス在住の真田さんは何度かドジャー・スタジアムへ観戦に訪れたことはあったものの、大谷選手に直接会ったのは初めてでした。テレビ局の取材には『彼は日本の誇り。今シーズン絶対に活躍すると思うし頑張ってほしい』と熱く語っていましたね。かねて真田さんは“大谷選手の活躍に刺激を受けている”と公言していましたから……」
一昨年の8月、「ニューヨーク・タイムズ」のWEBインタビューでは、真田は“心身の健全に不可欠な項目”に大谷翔平の名前をあげ、こう力説している。
《彼には当然素晴らしい才能がありますが、それに加え球場の内外で素晴らしいマナーを持っている。彼はとても丁寧で、若い世代の良い模範です。私は8~9歳の頃に野球を始め、主に捕手を務めてきました。捕手は、バンドのベースのようで興味深いポジション。カメラの後ろでプロデュースしたり、他の人のサポートを楽しんでいるのはそういう要素があるのかもしれません》
真田は故・千葉真一さん(享年82)が設立した「ジャパンアクションクラブ(JAC)」に13歳で入所。当時の真田を知るのが、同じJACの7期生だった俳優・関根大学さん(67)だ。
「当時から広之の運動神経はすごかった。名古屋城の金のしゃちほこから自分で30メートル下に飛び降りるんだから。俺もスタントマン出身だからいろいろな人を見てきたけど、アクションも殺陣のミスも一度もない。後にも先にもあんなにすごい人は見たことないです」
実はJAC時代の真田も、野球でエースの4番だった。’80年代には京都で小学生を対象とした「千葉真一旗・真田広之杯争奪野球大会」を開催していたという。
「京都東映撮影所の小道具さんが少年野球の監督をやっていたことがきっかけで、JACでチームを作ったんです。忍者みたいな野球ユニホームでね(笑)。野球もうまかったですよ。でも、相手は少年たちだからいつも負けてあげていましたけどね。大谷さんとの共通点は、2人とも才能があるうえに努力家。広之が野球に専念していたら、大谷さんくらいいっていたと思います」(関根さん)
真田はJAC退団後、ドラマ『高校教師』(’93年)で主演したときも野球大会に出場していた。
「真田さんと、共演者の赤井英和さんの2チームに分かれて対戦。真田さんはピッチャーを務めていましたが、13対12で負け、赤井さんに花を持たせていました」(前出・スポーツ紙記者)
翌年も主演映画『ヒーローインタビュー』でヤクルトスワローズの選手役を演じていた真田だが、最近のインタビューでは、次作の構想についてこう明かしている。
《いくつか漠然としたアイデアがあります。今回これだけ事前に準備ができていてもやっぱり足りなかった部分はありますし、毎作毎作でそれを補い、反省点を生かして次のステップに進めたらと考えています》(「クランクイン!」3月3日配信)
前出の在米ジャーナリストは言う。
「少年時代から野球愛の強い真田さんですから、野球に関する企画は必ずや進めているはず。また一方で彼は香港映画『龍の忍者』(’82年)で海外に進出するなど、忍者が世界に誇れる文化だとも知っています。そのため、忍者の企画もあるでしょう。ちなみに大谷選手は俊足でバンバン盗塁を決めることから、現地では“オオタニンジャ”とも称されます。配信作の『忍びの家』のファンだとも言っていましたよね。敏腕プロデューサー・真田さんなら、野球や忍者の企画を実現するため大谷選手にも協力をお願いするかもしれません」
LA最強の2人が“忍び”のタッグを組めば、“世界一の映画”が生まれるかも――。
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