2024年8月30日、ロシア西部の都市ペルミにある保護施設「マトロスキン」が、1匹の猫の写真をInstagramに投稿した。
なんと体重が17kgもある巨大猫で、自分で歩くのもままならないほどの肥満になり、ダイエットとリハビリのためにここに預けられたのだ。
動くのがキライで食べることが大好き。このぽっちゃり猫のダイエットミッションに取り組むことになったシェルターの面々だが、果たして勝算はあるのだろうか。
関連記事:体重15キロの太っちょ猫、新たな飼い主の元ダイエットに成功!ビフォア・アフターでこんなに違う
17kgの巨大猫になった原因は飼い主の間違った愛情だった
猫の名前はクロシクという。ただ普段はロシア語で「パンくず」を意味するクラムスという愛称で呼ばれているそうだ。
クロシクはシェルターに来る前、優しく愛情に満ちた飼い主と暮らしていた。だがその愛情は、間違った方向に思い切り発揮されていたんだ。
元の飼い主はクロシクを可愛がるあまり、欲しがるままに食べ物を際限なく与え続けた。その結果、クロシクはご覧のように、動けなくなるほど体重が増えてしまったのだ。
関連記事:盗み食いが止まらず10キロを超えた猫。健康を気遣う飼い主との攻防戦
クロシクを保護したマトロスキンのシェルターでは、まずクロシクの健康診断を行うことに。
だがここで困ったことが起きた。あまりにも太り過ぎてる彼の体表には、脂肪が何層にも重なっており、超音波を使った検査ができなかったのだ。
ダイエットのための厳しいリハビリが開始された
そこで施設ではクロシクのために、ちょっぴりハードなダイエットプランを作成することになった。
関連記事:保護施設の前に捨てられた約14キロのふとっちょ猫、ダイエットに協力してくれるやさしい飼い主に巡り合う(アメリカ)
まずは自力で歩けるようになることが大目標。そのためには週に70~150gの減量が必要という数字がはじき出された。
早速その日からダイエット作戦を開始。まずは徹底した食事制限が行われた。
9月5日の投稿では、クロシクのために組まれた特別なリハビリのプログラムが紹介されている。
その内容は週に3~4回のハイドロセラピーとキネシオセラピーだ。ハイドロセラピーとは、水の浮力や抵抗、水圧などを利用して、水中で行う理学療法のこと。また、キネシオセラピーとはテーピングを用いる方法である。
関連記事:飼い主が認知症、餌を与え続けた結果16kgの巨大猫に。施設に引きとられ減量にチャレンジ(アメリカ)
床の上では身体を支えられず、歩くこともままならないクロシクだが、水中なら水の力を借りて歩く練習ができる。
これまで動くことが苦手だったクロシクの、情けない顔が涙を誘うが、ここは心を鬼にしてトレーニングあるのみ!
1か月で2kgの減量に成功!
関連記事:天高く馬肥えた?ぽっちゃりにもほどがある、マショマロ系動物のドカーン画像ギャラリー
リハビリをとことん嫌がっていたクロシクだが、身体が軽くなってきたのを実感して、少しは嬉しかったのだろうか。
9月25日、初めてスタッフに「ゴロゴロ」と喉を鳴らす音を聞かせてくれたという。
そして10月1日の最新情報では、クロシクは約1か月で、なんと2kgの減量に成功したそうだ!
クロシクの旅の一歩一歩を支えてくださっている皆さんに感謝します。皆さまの愛情のおかげで、彼は再び歩けるようになりました。
クロシクは私たちの施設の中で最も特別な存在であり、体重は17kgもありました。
彼のためのリハビリプログラムには費用がかかりますが、クロシクはがんばっています。
11 スタッフの最終的な目標は、クロシクの体重を元の17kgの4分の1に、つまり4kg台まで落とすことだ。残りはまだ11kg。道のりは長いが、今の調子でダイエットを続けて行けば、遠くない未来にクロシクは普通の猫サイズになるだろう。
もう少し体重が減って動けるようになったら、新たにキャットホイールもメニューに取り入れる予定とのことである。
クロシクは今はまだトレーニングが大嫌いで、隙あらば逃げ出して棚に挟まったりスリッパのふりをしたりしているらしい。
だがきっと来年には、軽やかに走り回っているクロシクの姿が見られるのではないだろうか。
ただし、まだ彼の健康診断は終わっていないので、持病などがある可能性もゼロじゃない。オーバーウェイトな以外は健康でありますように。
追記:(2024/10/4)本文を一部訂正しました。
コメント