高速道路の中央分離帯側に、「△」のオブジェクトが連続して設置され、幾何学的な景観を作り上げているところがあります。他では見かけないオブジェクトですが、どうやらご当地モノのようです。

中央分離帯側に△△△△△ 何ですかコレ?

高速道路の中央分離帯側に、謎めいた「△」のオブジェクトが連続して設置されている区間があります。他ではまず見かけないもの。一体何なのでしょうか。

場所は北関東道です。東北道から関越道に向かって走っていると、あるところから、長い薄板を「△」状に折り曲げていったかのようなオブジェクトが断続的に設置されています。

橋梁区間の両側面の壁のことを「壁高欄」といいますが、どうやら中央分離帯側の壁高欄の上に設置されているようです。長い橋梁では延々と「△△△△△」が連続し、西行き側と東行き側とに分けて設置されているところもありました。

あまりに気になったのでNEXCO東日本 関東支社に聞いたところ、群馬県内の「伊勢崎-高崎JCT間の一部、主に橋梁区間に開通当初(2001年)から設置されていると思われる」とのこと。少なくとも同社高崎管理事務所管内では、ここだけに使われているといいいます。

その正体は「眩光防止板」だそうです。

眩光防止板は対向車のヘッドライトの直撃を避けるための設備で、一般的には、板状のものをガードレールや壁高欄の上に連続して立てます。

事実、北関東道でも伊勢崎より東は一般的な眩光防止板が使われているので、この区間の「△」の特異性が際立っています。

NEXCO東日本関東支社は、これが採用されている理由は正確には不明としつつ、「『△』の眩光防止板が設置されている箇所の多くは、遮音壁もアクリル製の透光板を使用しているため、景観保全のためと考えられます」とのこと。ちなみに「△」の眩光防止板はアルミ製だそうです。

景観のためと言われると、確かにそうなのかも……と思える部分もあります。

伊勢崎-高崎JCT間は視界が開けて、北側に赤城山などの山々を仰ぎながら走る区間です。車窓から△越しに赤城山が見えたので、山が見えるのを△で教えてくれているのかも……とも思えました。

中央分離帯側に△のオブジェクトが連続する(乗りものニュース編集部撮影)。